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SFミステリー 小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン
NOVELYAN 1.20 (株)美利崎人 (ビリザキト)
NOVELYst AutogeNerating dimensional space
ゲストルーム
原稿(novファイル)を書き始めた瞬間、あなたは、すでに、ノヴァリスト!
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(全角のみです)
京 都 大原 星 銀河 夢 心 人形 宇宙船 月 夜 花 光 月 夜 花 光 、 ◇ 令 和 SFミステリー
[月 夜 花 光 or検索] ヒット 89 件です。
赤の悪夢 /FB1/NightmareInRed/
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 赤の悪夢  原作:フレドリックブラウン  アランフィールド        彼は、なにによって起こされたのか、わからないまま、目が覚めた。 最初のゆれのあと、1分で、2回目のゆれが来た。ベッドが少しゆれ、 タンスの上の小物が、ガタガタと、音をたてた。3回目のゆれを、横に なったまま、待っていたが、来なかった。その時までは、来なかった。  ほとんど目が覚めてしまっていて、もう、眠ることができなかった。 時計の夜光盤を見ると、まだ、真中の3時であった。ベッドから出て、 パジャマのまま、窓のところまで歩いた。暗い空に、点滅する光が見え た。夜の音が聞こえた。どこかで、ベル。   2 1  しかし、なぜ、この時間にベルなんか?災害を知らせるベルなのか? ここの軽いゆれが、どこか近くで、大きな地震につながったのだろうか? あるいは、これから、ほんとうの地震が来る、という
黄の悪夢 /FB2/NightmareInYellow/
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4 3  彼のことは、だれにも気づかれていなかった。じゅうぶん計画して、 逃走経路や、目的地、新しい身分証やらを、ことこまかに準備した。き わめて簡単な作業だったが、なんかもかけた。    2    妻を殺すことにしたのは、どちらかといえば、後から考えたことだっ た。動機は、単純だった。妻を憎んでいたからだ。ただ、それは、彼が 決して捕まりたくないということ、もしも逮捕されることになれば、自 殺することを選ぶだろう、つまり、失敗すれば死ぬのだから、自分の死 んだあとに、生きてる妻を残すのだったら、むしろ、死んだ妻を残した ところで、失うものはなにもない、ということに思いいたったからだっ た。  妻が、きのう、1日前にくれた誕生日プレゼントが、あまりにピッタ リだったのには、おもわず笑ってしまった。それは、新しいスーツケー スだった。妻は、さらに、誕生日を祝うために、7時にダウンタウンで 食事したいので、誘ってほしいと言った。食事のあとで、どうなるかは、 妻には、想像もできなかっただろう。  彼の計画では、妻をかかえて、8時46分に家に戻る。正確な時刻に、 独身に戻ることは、彼
ヴァヴェリ /FB/TheWaveries/
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講習を受けた。 76 75  2つめのサブ委員会は、人的労働再編部局だった。名前からわかるよ うに、一時的に失業した、何百万の人々を、多くの分野で、急激に増え た、それほど専門的でない、手作業労働需要に割りふることを手助けし た。  2023年5には、3500万人の失業者がいたが、10月には、 1500万人に、2024年5月には、500万人に減少した。202 5年には、失業者は、ほぼゼロになって、競争的需要が、賃金をおし上 げ始めた。  3つめのサブ委員会は、もっとも困難な事柄を扱う部局だった。それ は、工場再編部局と呼ばれた。この部局の目的は、電気的に稼動してい た機械工場を、ここでは、たいていは、同じように電気的に稼動する機 械を生産していた場合が多いのだが、それらを、非電気的だが重要な製 品を、電気を使用しないで生産する工場に変換することであった。  初期のころは、数少ない、工場用の蒸気エンジンが、24時間稼動を 続けた。最初に生産したものは、いろいろなサイズの工場用の蒸気エン ジンで稼動する、旋盤、スタンプ盤、かんな盤、フライス盤であった。 これらは、さらに、より多くの蒸気エンジンの生産に使われた。蒸気エ ンジンの数は、多くの馬が繁殖にまわされたのと同じように、2乗、4 乗と増加した。原理は、同じであった。ある人は、その後、多くの人が、 これら最初の蒸気エンジンを、繁
天使が死ぬ時 /TS/TheHabit/
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脳腫 瘍なのでしょ?」 「それで、どんな処置を?」 「まぁ、ここまで進行してしまったら、いったい、なにができるでしょ う。医学書どおりの経過をたどっていますわ」 「シスター!」 「誰でも、いつかは、死にます。その時期を、前もって知っているのは、 いいことですわ。わたくしの場合、3みつきと言われてから、だいぶたって います。残念なことに、時間のないこと。するべきことは、それこそ、 山ほどあるのですが━━━さ、タールトンへ行きましょう。あなたには、 テーラー神父から、上着を借りてきます」 「しかし、非常線が━━━」 「先生、主が守ってくださいますよ!トランクに入ってゆくのです」    ◇ 50 49    シスターベロニカは、車庫で、車のトランクをあけた。 「さ、先生!」  リチャードは、トランクに膝を折り曲げて入った。 「苦しくありませんか?」 「ええ」と、リチャード。  そのとき、車庫
SFミステリー ライトノベル風 /CO/cmt/
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Top 感想・ 感想の表示 (画像提供: ISFDB) 感想ありがとうございます。 以下の項目に、ご記入ください。 (全項目ご記入ください。 感想の表示に掲載される場合は、全角のみとなりますので、 できるだけ、全角のみでお願いします。 メールの送信は、 をクリックしてください。) 作品名: ニックネーム: 感想: (画像提供: ISFDB) SFミステリー 小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン NOVELYAN 1.20 (株)美利崎人 (ビリザキト) NOVELYst AutogeNerating dimensional space 試用版 ゲストルーム 原稿(novファイル)を書き始めた瞬間、あなたは、すでに、ノヴァリスト! presented by bilyzkid ◆◇◆◇◆◇ 1.自分のオリジナル作品を、非公開URLにて、掲載可能です。  表示は、縦書きで、ルビ可能です。PC上から、印刷可能です。 2.出版
すい星はさりゆくとも やがて きたらむ /FB2/Reconciliation/
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 目もくらむ閃光と焼けるような熱気。  ふたりには、わかった。見えなくなった目で、互いの腕をとりあい、 残された数秒のあいだ、互いを絶望的に固く抱きしめた。最後の瞬間が、 今、重要なことのすべてだった。 「あいしてるよ」 「ジョン、ジョン、わたしの━━━」  衝撃がやってきた。  静かなは、昼と化し、巨大な赤の花がさらに、巨大化して、空をお おいつつあった。  直径30マイルのすい星の衝突は、水爆の1千億倍のエネルギーで地ち 殻かくを溶かし、マグマの津波つなみは、高さ100マイルで30分後に地球の反 対側までくると、互いにぶつかりあって、波打った。 「チャップン、チャップン」 「チャップン」      (終わり) 6 5
存在のわな /FB4/Trap/
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 パナミントの戦闘で行方不明:カリフォルニア州、2081  革命を指揮:2082  アメリカ大統領:8月5日、2082  北米独裁者:410日、2083  死去:23才、6月14日、2083  プロローグ    機銃陣地のコンクリート壁はまだ湿っていた。ジョニーディックスは スリットから機銃の先を見ながら、壁にさわって、イエローモンキーの 銃弾を防いでくれることを祈った。  濃い煙の重厚なとばりが、パナミントの山腹にたなびいていた。背後 の斜面から、US軍の砲撃が、雷のようにとどろいていた。前方には、 1マイルもないところに、CN軍の戦車隊が大きな音で迫っていた。  ジョニーディックスは戦争のあまりに近くにいたために、これが転換 点であることを見ることも知ることもできなかった。CN軍のカリフォ 4 3 ルニアへの奇襲攻撃は━━━ICBMが両国の主要都市のほとんどを瓦が 礫れき
眠れるステーション エムポックノール /ST/DS9_5_6_4/
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と、オブライエン。 「エムポックノールか?」 「ディーエスナインと同じ構造で、一年前に閉鎖されました。しかしプ ラズママニフォールドシステムはまだ使えるかもしれません」 「付近でのドミニオンの活動はどうだ?」 「ここ数かはありません。戦略的には価値のない星域ですから」 「しかし、ひとつ問題があります」と、オドー。 「カーデシア人が基地から撤退するときは、侵入者撃退対策として、わ なを仕掛けていくのが普通なんです。そのわなを解除するには、カーデ シア人でないと」 「では、カーデシア人を連れていけばいいわけだ」と、シスコ大佐。   8 7  ◇    チーフオブライエンは、エアロックでガラックに訊きいた。 「司令官はなんて言って、きみを説得したんだ?」 「志願したとは思わない?」と、ガラック。 「へへ、脅されたんだろ」と、オブライエン。 「違いますよ、ワイロをつかまされたんです。私の
感想 /CO/Comment/
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やつは、恐怖を覚 える。絶望しながら、室を出ようとする。だが、もちろん、死からは逃 れられない。それが悪夢の結末だ。  ラリーホーム Seattle  Liked by 1 person  ◇アランフィールド 2018年724日◇    フレドリックブラウンは、オレが思うに、彼の魔法のようなショート ストーリーで、時として最後のセンテンスに秘密を明かす。最後のワー ドにさえ。「ザ・ハウス」においては、最後のセンテンスは以下だ。    ろうそくの残りが、あと1センチになるまで、9時間もかからなかっ た。暗闇が、室の片隅から集まりはじめ、近くまではいよってきた。彼 は、悲鳴をあげて、ドアをたたき、両手が原料のままの血のにじんだパ ルプになるまで、つめでひっかいた。 12 11    ここで、最後のワードは「パルプ」、すなわち「彼」はパルプで作れ れたなにか。おそらく本か雑誌。  より秘
オブライエンの孤独 /ST/DS9_2_4_2/
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「現在の速度ですと、7分4秒です」 「じゃ、ワープから出たら、すぐ、追いつかれるのか?となると、どこ で追いつかれるかが、問題っていうわけだ。コンピュータ!パラダ星系 で、最大の惑星は、なんだ?」 「パラダ4です」 「コースを、パラダ4に向けて修正せよ!」 「了解!」 「パラダ4に、は、いくつある?」 「7つです」 「ラッキー7か!座標を出してくれ!」 「パラダ星系に、到着します!」 「通常エンジンへ!」  シャトルは、月のひとつへ、向かった。 「追手のメコンは?」 「メコンは、ワープアウト後、こちらと同じに、コースを修正しました」 「狙い通りだ━━━メコンとの差は、どのくらいだ?」 「現在の速度ですと、メコンとこちらとの差は、2分1秒あります」 「速度を落とし、30秒後に追いつかれるように、修正してみてくれ!」 「エンジンを、0・4ポイント、絞しぼります」 80 79 「さぁ、鬼
歩兵 /FB1/Sentry/
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 歩兵  原作:フレドリックブラウン  アランフィールド        彼は、ぬれて、泥だらけで、ひどくおなかがすいて、寒かった。しか も、故郷の星から、5万光年も離れた星にいた。  奇妙な青い太陽が、かがやいていた。重力も、彼の星の2倍もあって、 動くのも、困難だった。  1万年のあいだ、戦況は、変わらなかった。空軍のパイロットたちは、 流線型の宇宙船に、ファンシーな武器が使えて、上機嫌だった。チップ が地上にバラまかれると、歩兵めがけて、地面をはってきて、足という 足は、すべて、血で染められた。   2 1  このひどい惑星に、上陸するとは、彼は、まったく、聞かされていな かった。惑星の地表は、エイリアンたちも、そこにいるがゆえに、神聖 なる戦場だった。そのエイリアンたちは、この銀河に存在する、われわ れ以外の、唯一の知的生命体であった。冷酷で、みにくく、
アボミっぽい /FB3/Abominable/
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 1    シャウンシー卿は、女性の目利きでもあった。ここでひとりで挑戦す る理由がそれで、危険な登山というだけでなく、危険な救出でもあった。 もしも、ローラガブラルディが、まだ、生きていれば、アボミっぽいス ノーマンにつかまったのだ。  シャウンシー卿は、ローラガブラルディ本人に、直接会ったことはな かった。彼女のことを知ったのは、1ヶにもならない前で、彼女が主 演する映画を見たのだ。その映画で、彼女は突然、地球上でもっとも美 しい女性、イタリアが生んだ最も美しい映画スターとして伝説になった。 シャウンシー卿が理解できないのは、イタリアが彼女を生み出したこと だった。彼女は、世界中の女性の目利きの心に残る、完成された女性美 として、バルドーやロロブリジッダ、エクバーグに、とって代わった。 シャウンシー卿も、女性の目利きのトップとして、そうだった。映画で 彼女を見た瞬間、彼女本人に会わなければならないことを、たとえ死ん でも、そうしなければならないことを知った。  しかし、その時まで、ローラガブラルディは失踪しっそうしたままだった。最 初の映画の休暇で訪れたインドで、登山家のパーティに参加して、オブ リモフ山の登山をすることになった。パーティのほかの全員は戻ったが、 ローラは、戻らなかった。パーティのひとりの話では、手をのばせば届 4 3 くか届かないようなところで、彼女は
天使は淋しい道を行く /TS/LonelyRoad/
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忘れていた信仰の光が、また、 ともったような気がしていた。ところが、それが、意気地なしの、口か らのでまかせだったとはね」 「わたくし、意気地なしじゃありません。努力はしました。わたくし、 41になりますの。41年の人生、残るのは、にがい思い出ばかり。神 の教えを説きながら、この長い年のあいだ、わたくしは、とうとう、 それを、人々に伝えることができなかったのです。わたくしには、修道 女になる資格はなかったのです。もっと、つらい、仕事をしている方も 56 55 いるのに」 「どうしても、あなたは、夢の世界から出られないんですね?」 「夢の世界?」 「信仰の世界だって、実際的な面があるのですよ。ところが、あなたは、 奇跡を求めてるんです、違いますか?1匹の魚、1きれのパンで、何千 も養うような奇跡をね。雷鳴や稲妻とともに、現われる奇跡がないから、 いっさいが、むなしかったっていうんで
殺人レッスン /FB4/Lesson/
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準備を━━━ボロもうけの列車を乗 っ取る準備ををすませた。  8    デュークエバンズは、うまくやり遂げるかもしれない。失敗しないよ うに、拳銃で。ニックは撃たれて死んだようにみせた方がいい理由があ った。  デュークエバンズは、ある日、車を盗んで、カバーをかけて遅くま で隠した。ニックが自宅に帰ると、電話をかけた。デュークは、自宅に いるニックが見える場所にいた。ニックを監視してなにが起こっている か見ることが重要だった。ニックは今までは、手下を自宅に来させない ようにしていたが、あるいは━━━。 28 27  とにかく、詳細はどうでもよかった。ニックは服を着て、2ブロック 歩くために出てくる。近いので、車をガレージから出すことはしないだ ろう。そして、ニックは、そこの角を曲がることになるだろう。  デュークは、車を電気を消して停めていた。ちょうどいいタイミング でエンジンをか
青の悪夢 /FB3/NightmareInBlue/
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 1    息子のトミーは、まだ5才だが、髪をくしゃくしゃにして、寝ていた 子ども室から出てきて、あくびをした。 「朝ごはんは、いるかい?」と、ジョージ。トミーはうなづいた。「服 を着てから、台所に来なさい」  ジョージは台所に行ったが、朝食を始める前に、外のドアを出て階段 の下で、まわりを見渡した。昨着いたときは暗かったので、このあた りがガイドブック通りなのか分からなかった。そこは、原生林でおおわ れ、今まで見たどの写真より美しかった。話では、1番近い隣りのロッ ジまで1マイルもあって、かなり大きな湖のみずうみ反対側だそうだ。湖は、そ こからでは木が邪魔して見えなかった。しかし、台所のドアのここから 始まっている小径こみちが、ほぼ1/4マイル先の湖まで続いていた。友人の 話では、湖は泳ぐのもいいし、つりにもいいそうだ。泳ぎに、ジョージ は関心がなかった。水がこわくはなかったが、好きではなかったので、 泳ぎも習わなかった。しかしウィルマは泳ぎがうまく、トミーもそうだ った。ウィルマはトミーを、水泳チームの万年レギュラーと呼んでいた。 4 3  2    トミーは、階段まで出
星雲を越えて /ST/StarTrek2016/
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スコット」と、ジェイラ。「あなたの」  ジェイラは、ライトで船の紋章を照らした。そこには、こう書かれて いた。  USSフランクリン NX326。 「驚いた!」と、スコット。    ◇    墜落した円盤部。  異星人の女性船長を先頭に、カークとチェコフが来た。  の暗闇に、あちこちに燃えている火が残っていた。 「船長」と、チェコフ。「まだ、パワーが残ってますよ」 「よし、ブリッジから、クルーを捜そう!」と、カーク。  暗い谷を、敵兵が2人、緑に輝く銃をかざしながら、通っていった。 88 87  3人は、円盤部の割れ目から入って、暗いブリッジに来た。 「スクリーンは、無傷です、船長」と、チェコフ。「こっちに、パワー をまわしてみます」 「手早く、やれ!」と、カーク。「ここで動きがあれば、やつらに気づ かれる」  キーっという機械音がした。いくつかの画面が点灯した。 「あー」と、チェコ
ケンタウロス /FB1/HorseRace/
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彼らの 正式名称は、地球人には発音しづらいので、単に、馬族と、呼ばれてい ます。彼らは、この名称の由来が、馬であることを知っていますが、気 にしていません。それほど、神経質な性格ではないのです」 「そうですか」と、ロバーツ。ブランドも、うなづいた。 「どちらの惑星も、超速ではないものの、宇宙飛行は可能な水準に達 しています。ふたつの惑星の間には━━━宇宙ガイドで、名前か座標で 調べれば、すぐ、わかるように━━━小惑星帯があります。太陽系にあ るものと似ていますが、ずっと、大規模です。ふたつの惑星の公転軌道 の中間に、かつてあった、巨大惑星が崩壊した残骸ざんがいです。  ふたつの惑星には、鉱物資源がそれほど多くはありませんが、小惑星 4 3 帯には、豊富な鉱物資源があるため、両惑星のおもな供給元になってい ました。100年前に、鉱物資源をめぐって、戦争が始まったため、銀 河連邦が
オーマイガー /FB2/Jaycee/
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言 った。 「ぼくが正しかった」 「正しいって、なにが?」 6 5 「ジョンのことだよ。だれにも言ってなかったんだが━━━。昨のパ ーティーで、お酒を切らしたとき、ジョンがなにをしたと思う?」  ドクターラルストンは、まゆをひそめた。 「水をワインに変えたのかい?」 「ジンに変えたんだ。みんな、マティーニを飲んでいたんでね。さっき も、ジョンは、サーフボードなしで、サーフィンに行くというので、た ずねると、想像力さえあれば、そんなものは、必要ないというんだ」 「なんて、ことだ」と、ドクターラルストン。顔を手でおおった。  かつて、人類史上、1度だけ、処女懐胎があった。今、5000万の 処女懐胎で生まれた少年たちが、元気に育っていた。  10年後に、新たな5000万のジェーシーが現われることだろう。 「なんてジーザス、ことだクライスツ」と、ドクターラルストン。なみだ声になった。 「
ジバゴ /SY/Zhivago/
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ストーブの周りに雑魚寝してい るものも、みな、目を閉じて、眠っていた。ひとり、隣りの強制労働の 男だけ、目をギラギラさせていた。ユーリは、目がさめると、貨車の小 窓をあけてみた。汽車は、広い川の鉄橋を渡っていた。広大な川の雪原 が、広がっていた。雲におおわれた空に、大きなが顔を出していた。 ユーリは、ずっと見ていたかったが、隣りの男性の足で、小窓を閉めら れてしまった。  汽車は、どこまでも続く、雪原を走った。  強制労働の男と管理人は、シャベルで、汚れたワラをかきあつめ、貨 車の外に捨てるために、扉をとびらあけた。出入口は、氷で閉ざされていたが、 シャベルで氷を割ると、雪原が、広がった。汚れたワラを捨ててしまう と、今度は、ユーリが、消毒液を床にまいた。  汽車は、雪原に降り積もった、多量の雪を蹴散らせて走った。 150 149  貨車の中では、踊りの上手な女性が、民族舞踊を披露
ノヴァリアン試用版 /novelyan/guestroom/
FSFDEC89.jpg fantastic_196008.jpg ASF_0170.jpg NTMRSGZNS1961.jpg 1893.03.harpers.s.jpg march-harpers-1895.jpg
(画像提供: ISFDB) SFミステリー 小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン NOVELYAN 1.20 (株)美利崎人 (ビリザキト) NOVELYst AutogeNerating dimensional space ゲストルーム 原稿(novファイル)を書き始めた瞬間、あなたは、すでに、ノヴァリスト! サンプルあり( 1 2 3 ) presented by bilyzkid ◆◇◆◇◆◇ or and (全角のみです) 京 都 大原 星 銀河 夢 心 人形 宇宙船 月 夜 花 光 月 夜 花 光 、 ◇ 令 和 SFミステリー ノヴァリアン NOVELYAN 1.20 試用版 ご使用方法 小説コマンドの説明 画像コマンドの説明 詩的コマンドの説明 FAQ バージョン履歴 タイトル novファイル(15KBま
ナイトゥアンディ /SY/KAndDy/
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「もう、かかわりたくないの!おねがいだから、車止めて!今すぐに!」 74 73 「だから言ったろっていうのは嫌いだけど、昨ゆうべ、あの便に乗るなって 警告したさ」 「いつ?」 「きみに言っただろ?物事には、理由があるもんだって」 「それが、警告?そんなの警告じゃないわよ!車に貼はるステッカーに書 いてある、ことわざみたいなものよ!警告するなら、ちゃんと、『ジュ ーン、この便に乗ると死ぬ』って言って!でしょ?安全だって言った彼 らを信じればよかった!」 「本気で言ってるのか?」 「そうよ!」 「やつらといて、安全な気がしたか?」 「今よりはね!」 「そう、分かった!」  ロイは、急ハンドルで、ビルの駐車場の上まで来ると、急停車させた。 助手席からジューンを降ろして、手錠をはずした。 「はっきり言っておく」と、ロイ。「ここで、ひとりになるなら、きみ の寿命はここだ!」手を腰に置いた。「
ファーストコンタクト /FB3/Contact/
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 今夜、ダルロー村長と、助手であり友人のキーは、座ってその時を待 った。ふたりは、未来のためにメントール酒で乾杯してから、建物の屋 上に行った。そして、ロケットが着陸する北を見た。  薄い大気の向こうに星が輝いていた。    エピローグ    地球のの第1観測所。  ログエベレットは、天体望遠鏡を見ながら歓声を上げた。 「やったぜ、ウィリー!これで古い惑星、火星の成分表が分かる!」  ログエベレットには、確信があった。コンピュータの分析結果を見る までもなかった。ログエベレットとウィリーサンガーは、重々しく握手 をかわした。歴史的瞬間だった。 8 7 「ログ」と、ウィリーサンガー。「ロケットがだれも殺してないといい けどね、火星人とか。大シルチス台地のど真ん中に命中したんじゃない ?」 「ほぼ、そうだ。記録で見ると、目標の座標を南に千マイルずれたよう だ。しかし、5千万マイル離
レッドダイアモンド /RD/RedDiamond/
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あと、コーヒーはうまかった」と、レッ ド。女性を夢から覚まそうと、ウソをついた。 「大丈夫だよ」と、女性。写真をレッドに返した。「そんな写真なんて いらない」 「オレもだ。ふたりはどこに行ったと思う?」 「前の住所も知らない。わたしもやつを見つけたい。室を壊こわした上、2 ヶ分の家賃を支払わずに逃げていった。大家は、室の修理代を請求し てきた」 「まだある。ランダールはいつ出ていった?」 「3ヶ月前の真夜中」  レッドはがっかりした。女性の勢いから、逃げたばっかりのように思 えたからだ。 「進行中のことで、しゃべってないことは?」  女性はためらっていた。ネコがゴロゴロ言って、自分の足を舐めた。 「もちろん、口外禁止の上で」 462 461  互いの目が合った。それから、女性がしゃべりだした。 「やつは、定職にはつかなかった。カネができたのか、一度小切手で室 代を払った。ガールフレンド
死の手紙 /FB3/DeadLetter/
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警部補」と、バブコック。「私のボスのコングレスマ ンクインから、すいぶん前に手紙を渡されました。そして、もしもコン グレスマンクインになにか普通でないことが起こったら、すぐに手紙を ラバティに手渡すように言われました。それで、ラジオの知らせを聞い て━━━」 「ああ、知ってる。クインは昨遅くに殺された。きみはクインの下で、 どんな仕事をしていたのかね?」 6 5  エピローグ   「それは、極秘ですが、今となっては、極秘でもないでしょうね。私は、 ボスの代わりに、重要でないスピーチやボスが出たくない会合に出てい ました。そうです、警部補。私は、ボスの影武者です」        (終わり) 8 7
“スペーステロリスト”ターナロス /ST/DS9_1_1_2/
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12 11 「コーマの連中は、カーデシア人だけでなく、邪魔なベイジョー人まで、 みさかいなく殺している。確か、先の政府高官の暗殺にも、犯行声明 を出していたはずだ」 「でも、ターナは別です」 「コーマの一員か?」 「ええ、でも」 「かばう気なら、任務からはずれてもらう!どっちつかずの気で任務に あたられるのはごめんだ。彼がコーマのテロリストなら、このステーシ ョンを隠れ蓑にして、破壊活動を続けるおそれがある」 「私は、ベイジョーの利益を優先します。どっちつかずの気じゃないわ。 今のベイジョーには、ターナロスのような強い意志を持った人間が必要 なんです」 「カーデシアを倒せればテロも許すというのか?」 「我々が強力な独立国家をもう一度築きづくためには、コーマのようなテロ リストグループは、いわば、必要悪です。はっきり言えば、ターナは我 々にとって、希望の光なんです、見殺しになんかで
グレーの悪夢 /FB3/NightmareInGray/
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寝ているあいだにわずかに角度を変えた。公園のベンチで座ったまま、 わずかに頭が下がり、前のめりになっていた。  公園は、夏よりやさしい春の緑であふれていた。その日は、重要な日 で、彼は若く、恋に落ちていた。すばらしい恋。目がくらむ恋。幸せに なれたのは、昨夜のことで、土曜のだった。     2 1  彼は、スーザンに結婚を申し込み、スーザンはそれを受け入れたよう に見えた。スーザンは、イエスと言う代わりにこう言ったのだ。 「そうね、返事をする前に、あした、うちに来て、家族に会ってほしい の。うちの家族みんなを愛してほしいし、わたしと同じように、うちの 家族みんなもあなたを愛すると思うわ」  これがオーケーでなくてなんだろう?ふたりはあきらかに恋に落ちて いた。それで、彼は、スーザンの家族に会いに来たのだ。  1    スーザンは、やわらかい茶髪に、キュートな小さいほと
おばばのバースデイ /FB3/GrannysBirthday/
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夜 になって、それぞれの年齢に応じた時間にベッドへ行かされた。  スミスは、みんなが好きだった。お酒が自由にくみかわされ、スミス の好みよりは、パーティは少々、だんだん大声でにぎやかななものにな った。全員が酔っていた。おばばさえ、玉座には見えないイスに座り、 今3杯目のシェリーのグラスを手にしていた。 「おばばは、小柄だがとてもやさしく活発な老婦人だ」と、スミスは思 った。「たしかに女家長だ。ビロードの手袋と鉄の棒で家族を支配して いる」スミスはたとえ話を混乱するほど、酔っていた。  スミスは、おばばの息子のビルハルペリンに招待されていた。スミス は、ビルの弁護士であり友人だった。もうひとりの非ハルペリン家のジ ーンクロスは、ハルペリン家の孫の世代の誰かの友人に見えた。 4 3  2    室の向こうで、クロスがハンクハルペリンと話しているのが見えた。 なにを話していたのか、
ギーゼンスタック家 /FB1/TheGeezenstacks/
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なか 18 17 ったのかな?だれかを訪問するようなことを、だれかに話したりしなか ったかい?」 「まったく、ありません。ピートとエイミーのことは、きのう手紙をも らうまで、なんかも考えてもいませんでした。1週間、滞在してほし いそうです」 「たぶん、3日で帰ってくるよ」と、サム。  リチャードが、じっさいに、3日で戻ったとき、サムは、理由を説明 しなかった。サムが、リチャードがどのくらい滞在するかを知っていた のは、ギーゼンスタックおじさんがなん日いなかったかを知っていたか らだ、というのは、あまりにバカげた理由に思えたからだ。  サムウォルターズは、オーブリーを、なにげなく、監視するようにな った。そして、不思議に感じていた。オーブリーは、もちろん、ギーゼ ンスタック家で起こることがなんであれ、彼女自身が、そうさせている ことだった。可能性として、オーブリーに、超自然的能力があって、ウ ォルターズ夫妻やリチャードに起こるできごとを予知して、無意識に、 そうさせていることはないだろうか?  サムウォルターズは、もちろん、予知能力を信じていなかった。オー ブリーに、予知能力がある
パペットショー /FB2/PuppetShow/
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 パペットショー  原作:フレドリックブラウン  アランフィールド    プロローグ    8月の泡立つような暑い日の午後、ホラーは、チェリーベルにやって きた。  8は、言うまでもなく、アリゾナ州、チェリーベルでは、連日、焼 けつくように暑かった。国道89号線で、だいたい、トゥーソンの南4 0マイル、メキシコ国境の北30マイルにあった。         2 1  1    国道の両側には、両方向の旅行者めあてに、ガソリンスタンドや、食 料品店、ビールとワイン専門の居酒屋や、国境まで待てない人たちのた めに、派手な色彩の肩掛けのセラーペや、編革サンダルのヒュアラーチ を売る店や、ハンバーガーショップ、それに、数十軒のメキシコ系アメ リカ人の住む家があった。メキシコ系アメリカ人たちは、南の国境の町 のノガーレスで働いていて、なぜか、チェリーベルに住んで、時にはT 型フォードで、
探検隊 /FB3/Expedition/
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 エピローグ   「マクソン船長が、鉄腕マクソンと呼ばれる理由は、つぎの事実による のでしょう。第2次火星探検隊は、予定では1年後であったが、実際に はかなり早く、たったの9ヶと2日で到着した」 「これで、アンブローズ君、あなたの質問の答えになったでしょうか?」        (終わり) 8 7
ボディスナッチャー /SY/BodySnatcher/
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「ご主人が、ここへと?」と、リサ。 「いえ、直ったので、知らせに」と、キャサリン。晴れ晴れとした顔だ った。 「待って!」 「また、お会いしましょう」キャサリンは、ドアをあけて、出て行った。  リサを迎えにきた、マシューも、キャサリンを見ていた。    ◇    。マシューの家。電気は、消して、室内は、暗かった。  マシューは、暖炉のマキを燃やした。 「何も入らない」と、ジャック。ラジオをいじっていた。「24時間の 放送局が、ニュースもやらん。受信状態は、いいはずなのに」 「工事トラックが止まっているわ」と、ナンシー。「なぜかしら?」  ギブナーは、リサが横になっているソファーに来て、睡眠薬と水を手 100 99 渡した。  リサは、素直に、飲んだ。  ジャックも、ナンシーが用意した枕に、横になった。 「眠れば、あしたは、よくなる」と、ギブナー。マシューに。「きみも 寝ろ。やるだけは
緑の悪夢 /FB3/NightmareInGreen/
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 緑の悪夢  原作:フレドリックブラウン  アランフィールド    プロローグ    彼は目覚めると、昨ベッドの中で考えた強い決意を思い起こした。 それは、ウィリアムがふたたび男に、強い男になるために曲げてはなら ない決意だった。妻のデイジーに離婚してくれるよう断固として要求す る。そうしなければ、すべてを失って2度と勇気を持てなくなるだろう。 6年間の結婚生活の最初から、離婚は不可避だった。  今が、そのターニングポイントだった。自分より、あらゆる点ですぐ れた女性と結婚することは、耐えられないだけでなく、自分がだんだん 弱々しい生き物、希望を失ったねずみになっていってしまうのだ。   2 1  1    デイジーは、あらゆる点で、ウィリアムより優まさっていた。彼女は、ア スリートだったので、ゴルフでもテニスでもあらゆるスポーツで、彼を やすやすと打ち負かした。デイジーは
ユスタックウィバーの短い生涯2 /FB3/Weaver2/
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 ユスタックウィバーの短い生涯2  原作:フレドリックブラウン  アランフィールド    プロローグ    ユスタックウィバーは、タイムマシンを発明したとき、とてもいい気 分だった。発明を秘密にしておく限り、世界を意のままにできるだろう。 予想もしない大金持ちになれるだろう。  必要なことは、未来にちょっと行って、値上がりする株や勝ち馬を見 てくるだけだ。あとは、今に戻って、その株や馬券を買えばいい。  株式投資するには資金が必要だったので、まずは、競馬だった。手持 ちは2ドルしかなく、やっている近くの競馬場までの飛行機代にもなら なかった。   2 1  1    ユスタックウィバーは、倉庫係として働いていたスーパーマーケット の金庫にねらいをつけた。金庫には、少なくとも千ドルはあり、タイム ロックだった。タイムロックは、タイムマシンにとってはあひるのスー プ
3つの願い /XF/JeSouhaite/
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カネ製造機だ!」と、レスリー。 「いいぞ、けどな、カネより、もっといいものがあるはずだ。なんだろ うな。たとえば」 「それじゃ、願いごとの回数を、無限に」と、レスリー。 「それだよ!へへ!」 「願いは、3回よ。それだけ」と、女性。 「どうすりゃいいんだ!」 「だったら、こういうのは、どう?並みでは、あるけど」 「なになになに?」  女性は、両手を広げて、レスリーにかざした。 「なになに?」と、レスリー。 「なんだよ!言えよ!」と、アンソン。 「もう、いいわ、忘れて!」女性は、言いたいことが、伝わらないので、 あきらめた。 「これだ!」と、アンソン。「これだよ!これっきゃない!いいか、聞 いて腰ぬかすなよ!オレの、最後の願いは、いつでも、好きなときに、 透明人間に、なれること」 「冗談でしょ?」と、女性。 「いや、これこそ、完璧だよ!だって、そうだろ?透明人間になれば、 26 25 な
フィッシュストーリー /FB3/FishStory/
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   プロローグ    ロバートパルマーは、ケープコッドとマイアミのあいだの海岸で真夜ま よ 中なかすぎに、人魚にんぎょのロレーヌに出会った。ロバートは友人の家に滞在して いたのだが、ベッドに入っても眠気を感じずに、明るい明かりの砂浜 をひとりで散策していた。海岸のカーブに沿って歩いてゆくと、ロレー ヌがいた。砂浜に埋まった丸太に座って、美しい長い黒髪をとかしてい た。  ロバートは人魚が存在しないことは知っていたが、ロレーヌはそこに いた。ロバートは歩いて近づくと、せきばらいをした。   2 1  1    ロレーヌは驚いたようすで、髪をうしろに跳ねあげた。そのとき隠れ ていた彼女の顔と肩があらわになり、その美しさは、ロバートの想像を はるかに越えていた。  ロレーヌは驚いて、ディープブルーの目を大きくあけた。 「あなたは、おとこ?」と、ロレーヌ。 「ああ」と、ロバート。
ナッシングシリウス /FB2/NothingSirius/
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テントの奥から歩いてきた。オレが、ひとりの女性 と言ったのは、ひとりという以外、適当な言葉を思いつかなかったから だ。彼女は、聖セシリア、アーサー王の王妃グィネヴィア、それに、ジ ャンヌダルクの融合体だった。彼女は、ニューメキシコで見る夕陽、火 星の赤道公園から見る冷たい銀の2つののようだった。彼女は、金星 の春の渓谷、バイオリンを弾くドルザルスクのようだった。彼女は、ほ んとうに、なにかだった。 36 35  オレの横から、別のため息が聞こえた。それは、なじみのないものだ った。なぜ、なじみがなかったか、すぐに、分かった。オレは、ジョン レーンが、ため息をつくのを、今まで、聞いたことがなかった。見ない ようにするのは難しく、横目でチラリと彼の顔を見た。 「ああ、かわいそうなエレン」と、オレは考えた。そのかわいそうな青 年は、疑いもなく、去っていった。  ちょうどその時、たぶん、
アリスのアンダラン /LC/AliceUnderGround/
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「待って!」と言いながら、ウ 22 21 サギの後を追った。    ◇   「きょうは、すべてがおかしいわ!」と、アリス。自分に。「きのうは、 すべてがふつうだったのに!に変わったのかしら?落ちついて考えて みましょ!朝起きたときは、わたしは同じだったか?ちょっと違ってた 気がする。違ってたとしたら、この世界にいるわたしはなんなの?むず かしいパズルだわ!」  アリスは、自分と同じ年齢の子どもたちと比較してみた。 「わたしは、ガートルードではないことは確かだわ。ガートルードは長 い巻き毛だけど、わたしはぜんぜん巻き毛じゃない━━━わたしは、フ ローレンスではないことも確かだわ。わたしはいろんなことを知ってる けど、フローレンスはほとんどなにも知らない。それに、フローレンス はフローレンスだし、わたしはわたしよ。むずかしいパズルだわ!知っ てたものが、ちゃんと分かるかテストしてみましょ!4×5は12、4 ×6は13、4×7は14、あら、なんてことでしょう!このままでは 20になかなかならないわ!掛け算表は、証明にならない。地理がいい わ。ロンドンはフランスの首都、ローマはヨークシャー
聖なる神殿の謎 /ST/DS9_1_1_1/
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デノリアスベルトへ向かっています」 と、オブライエン。 「オブライエン、このステーションをワームホールの入り口に移動でき ないかしら?」と、キラ少佐。 「これは、宇宙船じゃないんですよ。反動推進エンジンを六基備えてい るに過ぎない。1億6000万キロ進むには、2かはかかる」 「明日までには、着きたいわ」 「へへ、そんなこと不可能ですよ」 「あのワームホールは、この宇宙域全体の未来を切り開くものよ。ベイ ジョーとしては、領有権を確保したいわ。くやしいけれど、惑星連邦の 後押しがあれば、こちらの主張は、通りやすいでしょうね」 「ディフレクタジェネレータで、亜空間フィールドを拡大できないかし ら。ローレベルのフィールドでステーション全体を包むのよ」と、ダッ クス中尉。 「そうすれば、慣性質量が落ちる」 82 81 「ステーション自体が軽くなれば、六基のエンジンでも、十分に移動で きるわ」
暗闇の間奏曲 /FB4/Interlude/
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それらのタイムカプセルは、まだ堀 24 23 り起こされてないと知って、彼のレポートにそのことも書いて、未来の 人々に見つけてもらうよう、プランに追加した。  彼ら3人は、その、長い会話をして過ごした。ジャンは自分の時代 の話をして、ふたつの時点間について、知っていることをすべて話した。 長い戦争が続いたことや、人類が科学、医学、人間関係の分野で、多く の進歩を遂げたこと。そしてふたりは彼に、今の制度の仕組みや、彼が ユニークだと思う生活様式について話した。  ルイは初め、この突然の姉の結婚を、あまり歓迎してなかった。しか し、だんだんとジャンに温かみを覚え始めた。それを知らされるまでは。  エピローグ    保安官は言った。「その夜まで彼が言ってなかったことがあった?」 「ええ」 「姉は彼がそう言うのを聞いた?それをあんたに伝えた?」 「伝えたかも。姉は今、気が動転していて、さっきも言ったように、ヒ ステリーのように。叫びながら農場を走り出て行こうとした。姉は、彼 がそう言うのを聞いた、保安官。彼がしっかり姉を抱きしめてれば、姉 は走り出さなかっただろうに」 「あんたの言うこと
ドール /XF/Chinga/
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ヒョレアって呼ばれている」 「舞踏ぶとう病ね」 「ああ、聖ビトゥスの踊りだ。舞踏ぶとう病の中でも、流行性で、集団で発症 し、激しいけいれんを起こして、踊りだすんだよ」 「でも、18世紀を最後に、歴史から消えた病気よ」  モルダーは、冷蔵庫をあけて、牛乳を飲もうとしたが、賞味期限が1 か前だったので、そのまま、飲まずに、牛乳パックに戻した。 「きみ、最近の、ダンス教室の実態を、知らないな」 「モルダー」 「うん?」 「助かったわ」スカリーは、電話を切って、警部に返した。 「相棒かい?」と。警部。 「ええ」 「立ち入ったことを、きいて悪いが、なにか、参考になるようなことで も?」 「いいえ」 「そうか」  軽快な音楽が鳴った。バディが、レコードをかけてしまったのだ。バ 46 45 ディは、聞き覚えのある音楽の気がしたが、すぐに、レコードをとめた。 「ボンザント警部、あ、ジャック?そう、呼
ねずみ /FB1/Mouse/
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脳のサイズや、その渦巻構造からして、 まったく、同じです」 「きみは、それが、考えうる限り、宇宙船を作ったのではないと?」 「そうではない方に、100万、賭けます、大統領」  宇宙船が着陸したのは、昼下がりであったが、ビルヒラーが家路につ いたのは、真中近くであった。通りを渡って帰ったのではなく、ニュ ーヨーク大のウィンスロー博士の研究室から、歩いて帰ったのだ。研究 室では、解剖と顕微鏡による調査をした。  ビルは、ぼーっとしながら、帰った。シャムネコに食事を用意しなか ったことに、罪悪感を覚えた。それで、最後の1ブロックは、急ぎ足で 歩いた。 「ミャオー、ミャオー、ミャオー」と、ビューティ。責めるように。  ビルは、急いで、アイスボックスからレバーを出して、食べさせた。 「ごめんよ、ビューティ」と、ビル。「もうひとつ、あやまりたいのは、 あのねずみは、持って来れなかったんだ。頼んでもだめだろうから、頼 26 25
恐怖のウイルス /ST/DS9_1_2_1/
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これを見ると、目から脳へ映像が送られ、トリコーダ という言葉と結びつきます。このウイルスは、そこを邪魔するのです」 「つまり、トリコーダを見ても、口からは別の言葉が出るのか。窓とか」 「その通りです」 「ドクター、また、患者が出ました」と、看護婦。 「夜が流れだした」と、ひとりの患者。 「が瞳を閉じ、トンネルの向こうから太陽が来たんです」と、別の患 者。 26 25 「ドクター、今からステーションを緊急隔離体制に置こう」と、シスコ 大佐。 「わかりました」    ◇      オドーは、クワークの店に立ち寄った。 「クワーク、いったいこれはどういうことになっているんだ?」と、オ ドー。 「なんか変かい?」と、クワーク。 「客が戻ってきたみたいじゃないか」 「へへ」 「しかし、おかしいな、追って通達があるまで、どの店も営業を中止さ れたはずだ」と、オドー。 「必要不可欠な事業については、
オレとフラップジャックとマルスd星人 /FB4/Flapjack/
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恒星間移動を可能す るような、まったく新しい技術を発見したい。オレたちはまだ、その糸 口さえ見つけてない。  太陽系では、あんたがたの惑星が━━━マルスd星を除けば━━━唯 一、マルスd星人が住める惑星だ。水星はあまりに暑く、金星は陸地が なく、大気は有毒だ。木星の重力は、強すぎて押しつぶされる。木星の はすべて、あんたがたの月と同様、大気がない。木星より外側の惑星 は、どれも寒すぎて不可能だ。  それでオレたちは、必要性に迫られた。生き延びたいなら、地球に移 住するという必要性に。もし許されるなら、平和的に。武力を使わざる を得ないなら、強制的に。オレたちは、地球の全人類を数日で破壊でき る兵器を持っている」 「ちょっと待ってくれ!」と、オレ。「もしもそんなことができると少 しでも考えているんなら━━━」  オレに懐中電灯を向けていた生き物が、ねらいを下げてオレのひざに 向けた。そして、オレがスピーカー装置を操っあやつているやつの方へ歩き出 した瞬間、ボタンを押した。オレのひざは突然、ぐにゃぐにゃのゴムの 26 25 ようになって倒れ、オレはまた黙った。  オレの足は全く歩けな
武器 /FB2/TheWeapon/
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どれだけ多くの人が持てるという のだろうか?たしかに、そう考えるのは、理にかなったことだ。間違っ た理屈かもしれないが。そのとき、玄関のベルが鳴った。  グラハムは、立ち上がり、玄関へ行く前に、ほとんど暗くなった室の 電気をつけた。思考を中断された、イラつきはなかった。今ばかりは、 中断されたことを、むしろ歓迎した。  玄関のドアをあけた。 「グラハム博士ですか?」と、見知らぬ男性。「私は、ニーマンドです。 少し、お邪魔してもいいですか?」  男は、背が低くく、特徴的なところもなく、見たところ、まったく無 害そうだった。たぶん、どこかの記者か、保険の勧誘かなにかだろう。 4 3  しかし、彼がなにものかは、どうでもよかった。 「ええ、どうぞ、ニーマンドさん」と、グラハム。思考の転換を、むし ろ喜んだ。そして、居間で。「お座りください。なにか、お飲み物は?」 「いえ、けっこうです
ザ・オフィス /FB5/TheOffice/
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 ザ・オフィス  原作:フレドリックブラウン  アランフィールド    パート1=始まり  パート2=始まりの終わり  パート3=終わりの始まり  パート4=終わり    登場人物   コンガ氏:コンガ&ウェイの経営者、機械類を工場に売っている。 マーティレインズ:簿記係、21才、背が低いのが悩み。 ステラクロスターマン:ファイル係、ヒールをはくと男より背が高い。 ウィビロービィ氏:オフィスマネージャー、鋭い目線で監視している。 2 1 パート1  始まり  1    コンガ&ウェイのオフィスは、かつてはシンシナティのコマーススト リートに建っていたビルの2階にあった。そこは当時有名だった吊つり橋 からそれほど離れてはなかった。吊つり橋は、ケンタッキー州コビントン へと流れる広い泥だらけのオハイオ川に架かかっていた。  フォンテインスクエアやコマースストリートとい
緑の世界 /FB/SomethingGreen/
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きっと、きみも、好きになるさ」  マクガリーは、ふりかえって、茶の平原に茶の茂み、上空には、青紫 の空に、赤く輝く太陽を見渡した。たえず、赤く輝く太陽、クルーガー は、この惑星では、けっして沈まず、昼が終わることはなかった。惑星 の同じ片側を、つねに、太陽に向けているからだ。地球のが、つねに、 表側を地球に向けているのと同じだ。  昼もなく、夜もなかった。影の境界線を越えて、氷つくような寒さで、 生命を維持できない、夜の側に行かない限り。季節もなかった。気候は 一定で、気温も変わらず、風もなく、嵐もなかった。 8 7 「たとえ、住みにくい星であったとしても」と、マクガリーは、考えた。 何千回目か、いや、何百万回目に。「地球のような、緑があったらなぁ ━━━たまに、ソラーガンの閃光で見れる以外の、緑の世界があったら なぁ━━━」  ここには、呼吸できる大気があり、気温も、影の境界
八甲田 歩のスペースドライバー日誌 /RM/SpaceDriver/
s-l1600_1.jpg tower.jpg sabrina.jpg isogo.jpg omohu.jpg kugahara.jpg iikura.jpg gyoen.jpg siodome.jpg kabuki.jpg ginza.jpg sibaura.jpg koutuu.jpg
慶應義塾大学に出た ら、また右に曲がって、札の辻を渡って」 芝浦に出ると、以前はただの埋立地で何もなかったところに高層マンシ ョンがいくつも立ち並んでいた。 「ガードレールが切れたところで停めてください!」 芝浦がこんなに変わっていたとは!そういえば、レインボーブリッジか ら見る景は、高層ビルが立ち並んで、手塚治虫が描いた未来都市のよ うな気も。 12 11  新宿御苑 「新宿御苑まで」ホストとホステスの4人組、 1・2分で到着。 「そのコンビニの前で停めて!」 「ハイ、料金は7100円でございます!」 「ウフ、マスター、また、ボケかませられたわ!」 「あ、間違えました!710円でした!」 「━━━」 14 13  歌舞伎町 「歌舞伎町のドンキまで」背の高いホステスふう女性。 「ここは左
チャンスふたたび /FB3/SecondChance/
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 原作:フレドリックブラウン  アランフィールド    プロローグ    ジェイとオレは、シカゴのニューコミスキー球場の内野スタンドにい た。1959年のワールドシリーズ109日の試合のリプレイが、そ ろそろ始まろうとしていた。  オリジナルゲームは、ちょうど500年前で、ロサンジェルスドジャ ーズが9対3で勝利し、4勝してシリーズを制し、ワールドチャンピオ ンとなった。オリジナルゲームと可能な限りまったく同じ条件でゲーム は始まるが、結果が違ってくることはありうる。     2 1  1    シカゴホワイトソックスの選手たちがフィールドに出てきて、内野で ボールをまわし始めた。先発ピッチャーのウィンは、マウンドでボール を受けとると、ウォームアップピッチングを始めた。クルツェフスキー がファースト、フォックスがセカンド、グッドマンがサード、そして、 アパリシオがショート
暗黒の地球帝国 /ST/ENT_4_5_2/
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そして、宇宙に君臨する、地球にナイフのささった、地球帝国の紋章。   4 3  1   「航星日誌、2155年113日」と、エンタープライズ船長。「コ リアンステーションを発たち、急襲部隊との合流ポイントを目指す」  エンタープライズは、宇宙を航行していた。 「リード少佐とドクターが、最新プロジュクトのお披露目ひ ろ めをするそうだ」    ◇    医療室。  拷問ブースの中で、豚の鼻をした、異星人が、悲鳴を上げ、苦痛に顔 をゆがめていた。 「このブースは、従来の拷問ブースより、はるかに、効果的です」と、 リード少佐。 「いかなる人種の、神経中枢も、刺激できる」と、ドクター。「シナプ スをスキャンし、その都度つ ど、対応します」 「これが、画期かっき的だそうです」と、副長。 「昔でいうところの」と、船長。「ムチ打ちと同じだ!」 「ムチとは、違うから、画期かっき的だといっているので
幻の指揮官 /ST/VGR_6_1_4/
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複数の作業を同時にこなせるんで す」 「だけど、あなたの、この提案は、━━━なんて、タイトルだった?」 「ECH、緊急司令ホログラムです」 「アイデアとしては、おもしろいけど、私が指揮不能に陥 おちいった時のため の、艦長のバックアップなんてね。でも、プログラムの改良に、何か もかかるわ」 「いつか、クルーの生死がかかわる時がきます」 「残念だけど、答えは、ノー。でも、正式な回答として言うけど、この 提案は考慮に値すると、艦隊に報告するつもりよ。アルファ宇宙域に戻 ったら、かならずね」 「ありがとうございます」と、ドクターは、自分が提出したパッドを受 け取った。 22 21 「どういたしまして」と、ジェインウェイ。退席するドクターを見送っ た。    ◇    ドクターは、自分の要望が、通らなかったことに、がっかりした様子 で、つき返されたパッドを眺めながら、医療室に戻ってきた。ドア
ミットキーあらわる /FB1/TheStarMouse/
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きみは、チーズを食べるために、月に住むことはできないんだ。月 には、大気がないから、住めないし、ひげがあっても、だめなんだ。  それなのに、なぜ、わしがきみを送るのかって?それは、ロケットが、 超スピードを出せないかもしれないからさ。それができなくも、別の実 験がある。ロケットが、もしも、に行けなくても、地球に戻って来れ るか?その場合、ある道具が、宇宙空間で知られてることより、多くの 情報をもたらしてくれるんだ。きみがもたらす情報は、きみがちゃんと 生存しているかどうかもそうだし、ショック吸収器具や翼がつばさ、地球のよ うな大気でも、十分役立つかどうかということも。分かるかい?  あとで、ロケットを、大気のある火星へ送ったときに、ショック吸収 器具や翼につばさ必要なサイズを、計算するためのデータを、もたらしてくれ 16 15 るんだ。いずれにせよ、ミットキー、きみが戻れなかっ
アリスのルッグラン /LC/AliceLooking/
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 ◇   「なんだったか全く覚えてない!」と、アリス。礼儀正しく。 「もう一度、最初から始めよう!」と、ハンプティダンプティ。「ぼく が質問する番だ!」 (「まるで」と、アリスは考えた。「ゲームのように話してる!」) 「きみに質問、年としはいくつだったの?」 「7才と6ヶ」と、アリス。しばらく計算してから。 「違う!」と、ハンプティダンプティ。勝ち誇ったように。「言葉の使 い方が違う!」 「年としはいくつ?という意味かと思ったのよ!」と、アリス。 「もしそうなら、そう言ったさ!」と、ハンプティダンプティ。 144 143  アリスは、わけが分からず、黙っていた。 「7才と6ヶ月」と、ハンプティダンプティ。繰り返した。「切りの悪 い年としだ!ぼくの助言を求めていれば、『7才だけでいい』と教えたが、 もう遅い!」 「大きくなるのに、あなたの助言は要らない!」と、アリス。怒おこって。 「えば
報復戦隊 /FB3/Fleet/
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 1    こんどは状況が違った。地球では迎撃体制が整っていた。もちろん侵 略者が太陽系に到着した数分のうちに準備したのではなく、そのとき地 球は、2820年、火星植民地と戦闘状態にあった。火星は地球の半分 まで人口増加が進み、独立戦争を始めた。金星が侵略者に攻撃されたと き、地球戦隊と火星戦隊はの近くで戦おうとしていた。  しかし戦争は、歴史上最短で終結した。地球と火星の連合戦隊は、戦 争をやめ、地球と金星の途中で侵略者を迎え撃った。こちらは数の上で 敵を圧倒し、侵略者を宇宙のかなたへと吹き飛ばし、完全に追い払った。    2    24時間以内に、地球の首都アルバカーキで、地球と火星は平和条約 を締結した。火星の独立を認め、太陽系で唯一住居可能となった2つの 星のあいだの恒久的な同盟を結んだ。侵略者の本拠地を見つけ、2度と 太陽系が侵略されないように破壊する報復戦隊も計画された。  地上と数千マイル上空の衛星の探査装置が、金星を救う時間はなかっ たが、侵略者の侵入を探知していた。探査装置の記録から、侵略者がや ってきた方角は判明したが、正確な距離までは分からなかった。 4 3
小さな子羊よ /FB/TheLittleLamb/
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    2 1  月明かりの夜で、明るく澄んでいた。街頭の明かりは点々と、丘の曲 線は、黄の大きい月に、青に黒を重ねて、続いていた。ここを描かくべき 気がしたが、月はだめだ。誰でも画えにを入れたとたん、それは、こっ けいで、こぎれいな画えになってしまう。ヴァンゴッホは星空の画えに月を 入れたが、これは、こぎれいどころか、驚嘆 きょうたんする画えだった。ただ、彼は これを描かいたとき、正気ではなかった。正気な人間は、なかなか、ヴァ ンゴッホのようには描かけない。  パレットを洗っていなかったので、もう少し、画えを続けようとした。 二日ふつか前にはじめた画えだった。緑をパレットで混ぜはじめたが、思う色が 作れなかった。やはり、昼間の光を待たなくてならないことを、痛感さ せられた。夜は、自然の光がないところでも、下書きや仕上げはできる。 しかし、色を作るとなると、昼間の光を待たなくてはならない。汚れた パレットを水洗いして、朝になったら、新しくやり直すことにした。刷は 毛けも洗った。9時に近く、まだ、彼女は帰ってなかった。 4 3
ハーフベア /FB3/Bear/
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 1    始まりは、最後に動物園を訪れた夜だった。「最後に」は2つの意味 でそうだった。1つは、クインビーが1マイル以内には近づかないとい うことであり、もう1つは、妻も近づかないということだった。彼女は 落ちて、そう、穴の中へ━━━。  その、起こったことを分かってもらうためには、すこし説明が必要 だ。クインビーは、若い頃から熱心に魔術━━━手品のようなものでな く、本物の魔術を学んでいた。不運にも、魔術はクインビー自身には効 かなかった。どんなにがんばっても、ほかの人にも効かなかった。  ひとつの魔術を除いて。それは、人間をクインビーの好きな動物に変 えるもので、同じ魔術を逆に唱えれば、ふたたび人間に戻せた。もしも 悪意のある人間なら、この魔術を犯罪に使うところだが、クインビーは まったくそうでなかった。何回か練習で使ったあとは、好奇心から自分 から言ってきた者に使用しただけで、2度と使用することはなかった。  ジョナサンクインビーは、10年前30才のとき、ジェシーと恋に落 ちて結婚した。クインビーは、ジェシーの好奇心を満たすため、1度だ け魔術を使った。魔術の話をしたとき、ジェシーは疑って証明を迫った ので、ジェシーをシンプルにシャムネコに変えた。クインビーは2度と 魔術を使わないことを約束させられ、今までそれを固く守ってきた。 4 3  2    動物園を訪れた夜の
エコーバック /FB3/Rebound/
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それで、彼は、暴力 犯罪に関わることは一切なかった。   2 1  1    ある、スネルは、食堂の電話ブースで、競馬のノミ屋と、その日の 午後のレースで電話で賭けた当たり馬券が、3連単か3連複かで、言い 争いをしていた。ついにあきらめて、スネルは、言い放った。 「死んじまいな!」  そして、受話器をたたきつけた。  そのことを、スネルはそのまま忘れていたが、つぎの日、そのノミ屋 が、電話しながら死んだことを聞かされた。ちょうど、スネルと話して いた時刻に。  このことは、ラリースネルに考える材料を与えた。スネルは、無学で はなく、魔力について知っていた。実際、前に魔力を試してみたことが あった。まったく効果はなかったが。なにが変わったのだろう?試して みる価値はあった。注意深く、20人のリストを作った。いろいろな理 由で、スネルが憎んでるやつらだ。そして、順番にひとりづ
ブラックジョーク /FB4/Joke/
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下宿屋の前 に立ち止まり、ドアへの階段を上がる前に周りを見回した。ドアの横の 釘に吊つるしてある『空室あり』の木の札を取って、クックッと笑った。そ れを持って、ボタンを押すと、チャイムが聞こえた。  彼女の足音が聞こえるまで数秒、ドアのクリック音がした。ドアはあ いた。彼は軽く頭を下げた。彼の声は、マスクでこもった声になった。 聞きづらかった。彼は言った。「空室があると?」  彼女は美しく、そう、1ヶ前から町にいるが、前回見たときと同じ くらい美しかった。彼女はためらいながら言った。「ええ、そう。しか し今、友人を待っていて、準備が間に合わなくて」  彼は、ぎくしゃくとお辞儀をして、言った。「それなら、マダム、ま たあとにする」  それから、マスクが落ちそうになって彼はアゴを前に突き出して支え、 額にひたい乗せて落ちないようにしたが、結局、ハットといっしょに脱ぬげたの で、ハットとマスクを手で持ち上げた。  彼は、クックッと笑って、言いかけた━━━そう、ここで彼がなにを 言いかけたのかは重要でない。マリエリマーは、叫び声を上げた。そし て、パープルシルクのしわくちゃのドレスの中にくず折れた。クリーム 色の肌とブロンドの髪がドアの内側に。  愕然がくぜんとして、大男はそれまで持っていた木の札を落とした。彼女を見 28 27 下ろして、言った。「マリエ、ハニー、どうした!」急いで
まだ終わりじゃない /FB3/NotYet/
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スイッチに触れて、スクリーン 4 3 をオンにした。スクリーンには、下界の様子が映しだされた。 「キューブは、第3惑星のの側にいる。下界は雲の層だ。ここからマ ニュアルに切り替える」  カーは、パネルを操作した。 「ラル、スクリーンを見てくれ!」と、カー。「光の列が規則的に並ん でいる!都市だ!この惑星には生物がいる!」  2    ラルは、別のコントロールパネルの攻撃用ボードに移って、ダイアル に触れた。 「脅威になるものはない」と、ラル。「都市をおおうフォースフィール ドの痕跡こんせきもない。ここの種族の科学レベルは低そうだ。都市は、攻撃す れば1発で吹き飛ばせる」 「そうだな」と、カー。「しかし破壊は今回の目的ではない。標本がい る。もしも標本がレベル以上なら、艦隊を呼んで、数千の奴隷を必要な だけ確保したら、都市だけでなく惑星ごと破壊すればよい。そうしてお
ファブクリップ /FB5/FabClip/
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ファレスを 出発したとき、オレたちの手持ちは85ドルだった。しかしメキシコド ルに両替すると、400ドルくらいになった。国境付近ではたいしたこ とないが、メキシコへ100マイルも入れば、金持ちになれる。ただし、 言葉が話せて、インチキ賭け事に引っ掛からなければだが。  オレたちは4ヶのうち、半分は金持ちだった。モンテリーでは、オ レたちより頭のいい連中といっしょだった。あのとき国境に向けてラレ ドへ戻ればよかったが、オレたちはベラクルスへの旅を続けることにし た。徒歩でメキシコの服を着て、3週間1ペソもない日が続いた。英語 240 239 さえ忘れかけて、言葉に慣れるため、オレたち同士でも現地の言葉でし ゃべっていた。  ベラクルスで仕事を見つけて、無一文を脱した。そこが、ウォリーが 初めてライノタイプに出会った場所だった。スペイン語の新聞を出して いたのはドイツ人で、スウェーデン
失われた母星 /ST/StarTrek2009/
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きみの、ファイルを見た。能力テス トの結果は、抜群なのに、なんだ、天才的知能をもった問題児で、終わ りたいのか?」 「それもいいな」 「おい、父をなくし、ふつうの生活で落ち着けるのか?もっと、違う道 があると、思わないか?特別な道が。宇宙艦隊に、志願しろ!」 「志願?今は、入隊者が減って、困ってるんですか?」 「もし、父上の半分でも才能があれば、艦隊で活躍できる。4年で、仕 官昇進。8年で、船長になれる。惑星連邦の意義と重要性は、わかるだ ろ?平和主義の、人道主義の艦隊では」 「もう、終わり?」 36 35 「終わりだ」  パイクは、立ち上がった。 「新兵用シャトルが、あす、8時、リバーサイド造船所を出る」  カークは、グラスを上げて、乾杯のしぐさをした。 「父上は、12分間、船長をつとめて、800人を救った。きみの母上 と、きみもだ。きみは、越えられるか?」  パイクが店を出てい
地球人は出ていけ /FB1/KeepOut/
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 地球人は出ていけ  原作:フレドリックブラウン  アランフィールド    プロローグ      ダプティンというのが、略称だ。最初は、アダプティンと呼ばれてい たのが、ダプティンと、略されて呼ばれるようになった。それは、ぼく たちを、適応させてくれるのだ。  10才の時に、みんなに説明された。彼らは、ぼくたちが10才にな らなければ、理解できないと思っていたようだが、みんなは、すでに、 多くを知っていた。火星に着陸すると、すぐに、話してくれた。 「きみたちの故郷だよ、生徒諸君」と、主任の先生。ぼくたちのために 建設してくれた、プラスチック製のドームに入ってから、講義が始まっ た。この夜の、特別講義は、とても重要なもので、全員、出席するよう に言われていた。  その夜、先生は、ぼくたちに、なぜなのかやなんのためにも含めた、 すべてを、話してくれた。先生は、ぼくたちの前に立っていた。もちろ ん、寒さを遮断する宇宙服を着て、ヘルメットをかぶっていた。ドーム 2 1 の気温は、ぼくたちにとって、適温だったが、先生にとっては、すでに、 凍るように寒く、空気も、すでに、先
カトゥーニスト /FB4/Cartoonist/
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だが、できる限り恐ろしく描かけなければ、ギャグは失敗に終 わる。  実際、もう少し恐ろしくできるだろう。やってみて、なんとかできそ うだった。  このギャグからできる限りのものすべてを引き出したと確信するまで、 ラフスケッチを描かいた。手紙から見出したもの、ギャグが滑り出した数 ヶ前までは、ベストな作品をマーケットに提供してきた、そのような ものができるまで。ギャグが最後に売れたのは、2ヶ月以上前だった。 しかし、これは売れるだろう。編集者のロッドコリーは、ちょっと奇妙 なかんじの彼のカトゥーンを気に入っていた。 8 7  2    ビルカリガンは、6週間後に返事が来るまで、ロッドコリーにラフス ケッチを出したことをほとんど忘れていた。  その手紙をあけた。ラフスケッチが入っていて、横に大きく赤字で 「オーケー、仕上げて!」と、なぶり書き、下に「R・C・」とイニシ ャルがあっ
アリスのビックリラン /LC/AliceWonder/
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帽子屋。アリスに。  帽子屋は、ポケットから時計を取り出して、振ったり耳に当てたりし た。 「4日!」と、アリス。少し考えてから。 「2日違う!」と、帽子屋。ため息をついた。そして、3月ウサギを怒おこ ったように見た。「バターは合わないって言ったはずだよ!」 「いいバターだった!」と、3ウサギ。楽しそうに。 「パン粉も入れなきゃだめ!」と、帽子屋。「パン用のナイフは使わな い!」  3月ウサギは、自分の腕時計を、憂うつそうに見た。腕時計を自分の 122 121 紅茶につけてから、また、見た。 「いいバターだった!」と、3月ウサギ。繰り返した。  アリスは、3月ウサギの時計を肩越しに見ていた。 「おもしろい時計!」と、アリス。「今日の日付はあるけど、時刻はな い!」 「それが?」と、帽子屋。「きみの時計は、今が何年か教えてくれない の?」 「もちろん!」と、アリス。すぐに答えた。「だって
アンドロメダⅡの来訪者 /FB/AllGoodBems/
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十分だ。新しい宇宙船を、ぼくたちは、数時間で作れる。 これは、きみたちにとっては、ビックリすることだろうけど、ぼくたち は、遅い次元で作業できるからね」 「ああ、そうか」と、エルモ。 「どういう意味なの?」と、ドロシー。 「遅い次元さ」と、エルモ。「前に、オレが書いたストーリーで使った アイデアだよ。時間比率の異なる次元へ行って作業すれば、そこでの1 かは、帰ってくれば、こちらの次元では、出発してから数分か数時間 しかたっていないのさ」 「あなたがそれを発明したの?エルモ、すごいじゃない!」  エルモは、ドーベルマンに向かって言った。「それが、おまえらの要 求のすべてかい?宇宙船が完成するまで、おまえらを、ここにいさせて あげて、このことを誰にも話さない」 「そのとおり!」と、ドーベルマン。うれしそうだった。「不必要な不 便は、強しいないよ。ただし、きみたちは、監視される。ファイブか、ぼ くによって」 「ファイブ?どこにいるんだい?」 「ビックリしないでほしいけど、ファイブは、イスの下にいるよ。さっ き、ドアの穴から入ってきたんだ。ファイブ、こちらは、エルモスコッ 24 23 ト
サアルバの国 /FB1/DeathOnTheMountain/
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けっして変化しないのだ、と答えた。  夜に、彼は、星や谷の光を見た。谷の光は、消灯時刻になると消えた が、星は、消えなかった。星は、あまりに遠くにあるので、消灯時刻の ベルが聞こえなかったのだ。  明るい星があった。3日目のには、山の雪の積もった頂の いただきすぐ上ま で降りてきたので、彼は山頂までのぼり、星に話しかけた。星は、答え なかった。  彼は、星で時を数え、星の進行で3日ごとに時を数えた。3日が1週 間であった。谷の人々にとっては、7日が1週間であった。谷の人々は、 サアルバの国を夢で見たことはなかった。サアルバの国では、水が上へ 流れ、木の葉は、明るい青の炎で燃え、燃えても、燃え尽きることはな く、3日が1週間であるという。 6 5  2    1年前に、彼は谷へおりて行った。彼は、人々と話し、時には、人々 の夢を見た。人々は、彼を預言者と呼んだが、小さい子供た
屋根の上の少女 /TZ/IfSheDies/
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と、医師。検査用紙を見ながら。 8 7 「さっき、動きました」と、ポール。 「無意識の反射です。回復の兆候が、見られない。昨も、危なかった」 「望みは、ありますよね?希望は、持っていいんですよね?」  医師は、答えなかった。 「お願いです、助けてください。妻のソフィーを、去年、亡くしたばか りなのに」 「分かっています」 「ぼくには、あの子しかいない。あの子が死んだら、いったい、どうす れば」 「最善を尽くします。睡眠導入剤を飲んで、ゆっくり休んでください」 「娘が、呼んでいる気がする。きっと、心の中で、ぼくを呼んでるんだ」  キャシーは、まったく、動かなかった。 「帰ってください。何かあれば、連絡します。よく、休んで」 「帰っても、休めるわけない」    ◇    病院を出て、通りにとめた車に乗ろうとして、ドアをあけた。そのと き、病院のとなりの大きな屋根の上に、少女が白の長い服
囚人のピアノ /TZ/TheConvictsPiano/
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 楽譜を開いて、ピアノに座った。 「1899年に発行か━━━」  初めての曲だった。右手だけで、出だしを弾いた。左手は、包帯をし ていたが、なんとか弾けた。3・4小節で、軽快なリズムが出てきた。  夢中になって弾いてるうちに、いつのまにか、赤の楽団の制服を着て、 の公園の野外ステージでピアノを弾いていることに気づいた。  周りには、トランペットやホルンのブラスバンドが一緒に演奏してい た。公園は、感謝祭のお祝いで、テーブルクロスが敷かれ、帽子をかぶ って着飾った男女が、散策していた。 10 9  セーラー服を着た女性が、花火を持って、楽団に近づいてきた。リッ クは、花火を受けとろうとして、手をのばした。  ピアノから離れた瞬間に、元の礼拝所に戻っていた。リックは、あわ てて、立ち上がって、ピアノから離れた。  2    休憩時間の屋上。 「よお、リック!」と、サム。フットボー
ナスティ /FB3/Nasty/
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読んだりするのを楽しんでいた。しかし、そ れらを、まじめにとらえたことはなかった。今までは。今、彼に、なに か、失うものがあっただろうか?  かびの生えた、悪のにおいのする、稀少本の1冊に、求めるものを発 見した。書かれているとおりに、5頂点の星型を描き、秘密のマークを コピーして、ろうそくに火をともした。そして、呪文を大声で唱となえた。  1筋の閃のあと、煙が舞った。そして、悪魔。悪魔を、あなたが好 きにはなれないことは保証するが、どんな姿か述べるのはやめておこう。 「きみの名前は?」と、ビュレガード。声を一定にしようとしたが、す こし震えていた。  悪魔は、叫び声と口笛の中間のような声を出した。大きなバイオリン を、のこぎりで弾いたときに出る倍音を伴っていた。 「そうだね、おまえには、発音することができないよ。おまえたちのゆ るい言語では、翻訳すると、ナスティかな。ナスティって、呼んでくれ たまえ!おまえのほしいものは、ふつうのものかい?」 「ふつうのものって?」と、ビュレガード。知りたがった。 「もちろん、願いさ」と、ナスティ。「よし、おまえに1つ叶かなえてやろ 4 3
悪魔のジョーカー /TZ/DealersChoice/
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 悪魔のジョーカー  ドナルドトッド、ウェスクラーベン    プロローグ      。ピートの居間。  男たちが、テーブルを囲んで、和気あいあいと、トランプゲームに興 じていた。 「友達とのポーカー」と、ナレーター。「という、ささやかな楽しみが、 究極の賭けになるときもあります。テーブルの上のワイルドカードが、 ゲームの鍵を握る、ミステリーゾーン」       2 1  1    コールがかかって、ジミーが自分の手を見せた。 「キングまでの、ストレート!お前は?」 「6とジャックのフルハウス!」と、ニック。手を見せた。  それを、見て、一同そろって、ため息をついた。 「また、フルハウスか!」と、ピート。「ニックだっけ?」 「そう、ニック」と、ニック。 「誰の代わり?」 「なに?」 「代理だろ?」 「ああ、いとこのノーマン」 「病気になったか?」 「だから、家にいる」 「じゃあ、始
ユスタックウィバーの短い生涯3 /FB3/Weaver3/
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4 3  2    ユスタックウィバーは、ロサンジェルスのダウンタウンでタクシーを 拾い、高級ホテルにチェックインした。もう遅かったので、待ち時間 をなくすため、翌日にジャンプしようと考えたが、あまりに疲れて眠い ことに気づいた。ベッドへ行き、つぎの日のお昼までぐっすり眠った。  翌日のタクシーは、フリーウェイで渋滞に巻き込まれて、サンタアニ タの第1レースに間に合わなかったが、レース結果のボードには間に合 ったので、勝った馬番を自分の予想新聞に書き込んだ。さらに5レース 見て、実際には賭けずに、結果だけメモした。最終レースはジャマしな いことにした。  ユスタックウィバーは、スタンドを降りて裏の方へ行き、誰にも見ら れない隔離されたような場所へ行った。タイムマシンのダイアルを2時 間前にセットしてボタンを押した。  なにも起こらなかった。もう1回やったが、同じだった。背後で声。 「マシンは、動かないよ!不活性フィールドでおおってある!」  ユスタックウィバーは、振り返った。ふたりの背の高いスレンダーな 若者が立っていた。ひとりはブロンドで、もうひとりは黒髪だった。ふ たり
終わり良ければ /FB1/HappyEnding/
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ある日、コンラッドが官邸にやって来て、白い顔をして、敬礼 26 25 も忘れて、こう言った日のことを思い出させた。 「デンバーが突破されました、ナンバーワン!トロントやモンテレーも 危険です。他の都市においても」コンラッドの声は、うわずっていた。 「マルスd星人との反逆者たちは、アルゼンチンに侵攻しました。ニ ューペトログラード近郊にも上陸してます。敗北です。すべて敗北です !」 「ナンバーワン、おーい!」と、声。「ナンバーワン、おーい!」  声は、だんだん、大きく高くなり、ほかの音より、ずっと激しくなっ た。自分の声の記憶が、なん重にも、積み重なって、まるで、自分の演 説を聞かされているようだった。  子どもたちの賛美する声。「ナンバーワン、ナンバーワン━━━」そ の先を、思い出せなかった。美しい言葉だったことしか覚えていなかっ た。それは、ニューロサンゼルスにある公立小学校の会合でのことだっ た。今、ここで、そのことを思い出すのは、じつに、奇妙なことだった。 自分の声のトーンの上げ下げや、子どもたちの目の輝き。思い出したの は、子どもたちだけだった。その子どもたちは、彼にとっては、死につ つあるものだったが、みんなにとって必要なのは、しっかりしたリーダ ーに従うことだと、かたく信じていた。 「すべて敗北だった!」  突然、巨大なジェット機が、急降下してきた。彼は、白い月光
人形の家で /TZ/Miniature/
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男が寝室に入ったのを見て、チャーリーは、近くにあ った像で、ガラスケースを割った。すぐに、警備員が、駆けつけた。警 備員は、チャーリーが持っていた像を預かった。 「男が、彼女を」 「なんですって?」 「昨、キスを断られたのに、また、やって来た」 「そうですか」警備員は、チャーリーの腕をとって、静かに出口に誘導 した。 「男は、止めようとしたメイドを殴って、彼女を襲った。男は、彼女を 抱えて、寝室へ。なんとかしなきゃと思って」 「そうでしょうとも。分かりますよ」 「止めようとした。止めるために━━━」  ガラスケースを割られた人形の家は、なにごともなく、アイリーンは、 ピアノの前に座っていた。    ◇    チャーリーは、ワードローブを着て、ソファにいた。精神科医は、自 分のタバコに火をつけた。 「あなたは、確かに」と、精神科医。自分のイスに腰掛けた。「その光 46 45 景を見たの
失われた文明1透明人間 /FB3/Discovery1/
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ハーレムに入った。50人あまりの 美女たちが、フロに入ったり全身に香油や香水をていねいに塗って、美 を保つために昼間の時間を使うのを眺めながら、楽しい午後を過ごした。  ひとり、コーカサスの女性がとりわけ気になった。 「だれもが考えることだろうが」と、プレーターは考えた。「までい たとしても、あすの午後まで透明でいられるので、まったく安全だ。そ れなら、明るいうちに、彼女の寝室を確認しておいて、電気が消えたら、 室にすべりこもう。彼女はサルタンが来たと思って、喜んで迎えてくれ るはずだ」 6 5  3    プレーターは、彼女の入った室を覚えておいた。武装した宦官かんがんが、カ ーテンドアにそれぞれ1名づついて、寝室を守っていた。彼は、女性が 完全に眠ったと思われるまで待ってから、宦官かんがんがホールの方を向いて、 カーテンドアの動きに気づかない瞬間をねらってすべりこんだ。ホー
いつもふたりで /SY/TwoForTheRoad/
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鍛きたえろ!」  バスルームで、ジョアンナは、お経を唱えた。 「わたしは、おなかがへってない。あなたは、おなかがへってない。わ れわれは、おなかがへってない」  服に着替えた、マークが見に来た。 「わたしは、空腹!あなたは、満腹!」 「妊娠中は、食べすぎに注意しないとね」 「まだ、2かよ!村に、お店があるはずよ」 「おなか、すき過ぎらしいな。じゃ、薬局で、なにかを」 「ハンバーガー!」 「そういう名前のピル?」 「ラージサイズのハンバーガーピル!ホテルの人には、見られないで!」  紙包みを持って、村道を歩く、マークを、白のベンツが追い抜いた。    ◇    白のベンツが、畑の道を走った。 「食事は?」と、マーク。グレーのスーツで、運転していた。 「食事って?」と、ジョアンナ。オレンジのシャツに、サングラス。 86 85 「なつかしの、サンジェストじゃ、なぜ、だめなんだ?」 「ドレス
ハンスカーベルのリング /FB3/HansCarvel/
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お金以外で与えられるものが、彼女を満足させるには十分では なかったかもしれなかった。かもしれない?はっきり言おう。十分では なかったのだ。不自然にならないように、ハンスカーベルは、調査を依 頼して、妻が浮気をしていることを知った。ハンスカーベルは、心が動 揺して苦しみ、眠るたびに悪夢に悩まされた。    2    その悪夢のひとつに、ある夜、デビルが現われた。ハンスカーベルは、 悩みを打ちあけて申し出た。 「なにか妻の貞操ていそうを保証してくれるものがあったら、ここにあるお金で 譲ゆずってほしいのだが!」 「もちろん、いいとも!」と、デビル。「魔法のリングをあげよう。目 覚めたら、リングがあるよ。そのリングをはめている限り、きみの奥さ んがきみに隠れて浮気をすることは不可能だ」 4 3  デビルは、消えた。  ハンスカーベルは、目覚めた。  そしてリングをはめていることに気づいた
そよぐ幻影 /OT/SoyoguGenei/
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 そよぐ幻影げんえい  大手おおて拓次たくじ あなたは ひかりのなかに さうらうとしてよろめく花はな、 あなたは はてしなくくもりゆく こゑのなかの ひとつの魚うを、 こころを したたらし、 ことばを おぼろに けはひして、 あをく かろがろと ゆめをかさねる。 あなたは みづのうへにうかび ながれつつ ゆふぐれの とほいしづけさをよぶ。 あなたは すがたのない うみのともしび、 あなたは たえまなく うまれでる 生涯しょうがいの花はなしべ、 あなたは みえ、 あなたは かくれ、 あなたは よろよろとして わたしの心のこころなかに 咲さきにほふ。 みづいろの あをいまぼろしの あゆみくるとき、 わたしは そこともなく ただよひ、 ふかぶかとして ゆめにおぼれる。 ふりしきるさざめきのやうに わたしのこころは ながれ ながれて、 ほのぼのと 死しのくちびるのうへに たはむれる。 あなたは みちもなくゆきかふ むらむらとしたかげ、 かげは にほやかに もつれ、 かげは やさしく ふきみだれる。  (昭和八年六二十九日) 2 1
アンラッキー /FB1/Unfortunately/
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     ラルフNCー5は、監視スクリーンのアルクトゥルス第4惑星を見て、 安堵あんどのためいきをついた。コンピュータが、そう、教えてくれたのだ。 アルクトゥルス第4惑星は、ここでは、唯一の、人が住んでいる、居住 可能な惑星で、となりの太陽系まで、数年離れていた。  彼は、食料を必要としていた。燃料や水は、じゅうぶんだったが、冥めい 王おう星の兵站へいたん部は、彼の偵察艇に物資を補充する際、食料を補充しわすれ た。宇宙マニュアルによると、アルクトゥルス第4惑星の原住民は、友 好的だった。頼めば、なんでも与えてくれるという。   2 1  マニュアルには、この点について、詳細に記述されていた。自動操縦 で、着陸を指示すると、アルクトゥルス星人に関する記述を再読した。 「アルクトゥルス星人は」と、ラルフNCー5。マニュアルを、声に出 して読んだ。「ヒューマノイドではないが、
イェフディの法則 /FB2/TheYehudiPrinciple/
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チャーリーは、ずっと、薬の容器のようなものを あけて、なかを調べていた。スイッチを作動させる小さな振り子や多く のワイヤが見えた。 「分からないな。どこも壊れてない」と、チャーリー。 「たぶん、電池じゃないか?」と、オレ。  懐中電灯を出してきて、単3乾電池をテストした。電球は明るくっ 40 39 た。 「分からないな」と、チャーリー。 「それじゃ、はじめから考えよう、チャーリー」と、オレ。「それは、 動いていた。いろんなドリンク類を出してくれた。2杯のカクテルを作 ってくれた。それは、いわば━━━」 「そこを考えていたとこだ」と、チャーリー。「きみが、殴ってくれ! と言って、ドリンクを取ろうと、かがんだら、なにが起こった?」 「気流。それに、殴り倒されたよ、チャーリー。文字通りに。どうやっ て、オレは自分にしたんだろう?注意したいのは、目的語の違いだ。殴 ってくれ!は、オレに対し
帰ってきたカーン /ST/StarTrek2013/
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「待って!」と、ウォレス。「わたしが、父と話をしない限り、船の全 員が殺されます」 「ウラ中尉、つなげ!」  ウラは、無線機器をたたいた。 「提督」と、ウォレス。「わたし、キャロルです」    ◇    エンタープライズに、いくつもの直撃弾。近くに、。遠くに、地球。  ヴェンジェラスの攻撃が、止まった。    ◇    エンタープライズのブリッジ。カークの前に、ウォレス。 160 159  スクリーンに、マーカス。 「おまえは、その船でなにをしている?」と、マーカス。 「話を、聞いてました」と、ウォレス。「自分の犯した間違いを、ただ そうとしているのよね?でも、お父さん、わたし、信じませんから。育 ててくれた父が、無実のクルーの、大勢乗った船を、撃墜できるなんて。 もし、わたしが間違っていれば、わたしごと撃墜してください」 「いいや、そんなことは、しない」  ウォレスの、転送シーケンス
ティラノサウルス /FB1/Runaround/
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 ティラノサウルス  原作:フレドリックブラウン  アランフィールド    プロローグ      長い日々のあいだ、彼は、空腹の森をぬけ、低い木や砂の、空腹の平 原を横切り、のっそりとさまよった。大きな水に流れこんでいる、静寂 の流れのわきに沿って、さらに、さまよった。いつも、空腹だった。  ずっと、長いあいだ、空腹だった。  たまに、食べられそうなものがいたが、いつも小さかった。ひづめの あるやつだったり、足指が3つだったりした。みんな、とても小さかっ た。そんなやつらの1匹では、彼のものすごい食欲のほんの1片しか満 たしてくれなかった。 2 1  それに、小さいやつらは、とてもすばしっこく走った。やつらを見つ けて、大きな口からよだれをたらしながら地面をゆらして突進してゆく と、やつらは、木々のあいだを毛皮のいなづまのように、さっと、どこ かへ行ってしまっ
バーニングマン /TZ/TheBurningMan/
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体が燃えそうだ!」と、助手席の少年。運転している、ロ ーリーに。 「もうすぐ、湖に飛び込めるわ、アンドレ!」と、ローリー。薄ピンク のドレスに、薄ピンクの帽子を、スカーフでくくっていた。 「この気温の高さは、異常だ!38度くらい?」 「もっと、よ!ここ十数年では、もっとも暑い7みたい」     2 1  1    そのとき、顔が埃だほこりらけの、ダニーが立ち上がった。ダニーは、57 になったばかりだった。服は、茶柄のネクタイに薄茶のスーツだったが、 やはり、埃だほこりらけだった。 「見てよ!」と、アンドレ。  ダニーは、道の真ん中に出てきて、両手をあげていた。ローリーは、 車を止めた。 「止まるとは、驚いたね」と、ダニー。 「それは、こっちのせりふよ!」と、ローリー。「どちらへ?」 「どこでもいい!」そう言って、ダニーは断りもなしに、後部座席に乗 り込んだ。「さぁ、行くんだ
ふくろぅ3兄弟 /FB3/Owl/
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 1    昼間はお母さんが見張っていたので、できなかった。しかしある日、 少しのあいだお母さんが巣を留守にした。 「やってみよう!」と、長男。次男に。 「なにをためらってるのさ!」と、末っ子。  3兄弟は、うろから、明るい日射しのなかへ出た。ふくろぅの用の 目は、まぶしくてほとんど見えなかった。  長男は、となりの木の枝にすわって、明るい日射しに目をまばたきし た。  そのとき、木の下から「バン!」という音がして、弾丸が長男の尾の 羽を貫通した。 「ホォォォォォ!」と、長男。ハンターがまた撃つまえに、家に逃げ帰 った。  次男は、地面に降りた。まばたきを2回してから、まわりを見渡すと、 やぶの向こうから大きな赤ぎつねが来るのが見えた。 「ガゥゥゥゥゥ」と、赤ぎつね。次男にとびかかった。 「ホォォォォォ!」と、次男。すんでのところでにかわして、木のうろ に逃げ帰った。 4 3  
SFミステリー (小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン) ライトノベル風 /
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(画像提供: ISFDB) 原稿(novファイル)を書き始めた瞬間、あなたは、すでに、ノヴァリスト! presented by bilyzkid SFミステリー 小説家自動生成異次元空間 ノヴァリアン NOVELYAN 1.20 (株)美利崎人 (ビリザキト) NOVELYst AutogeNerating dimensional space 試用版 ゲストルーム ◆◇◆更新ニュース◇◆◇ 一. 試用版 ゲストルーム をリリースしました。 二. サイト 内 検索 をリリースしました。 三. 郵便番号検索 をリリースしました。 四. 世界の国旗 をリリースしました。 五. 和暦⇔西暦・早見表 で、令和を新年号としました。 六. ネット広告をすべて廃止しました。   ページ、 ページ、 その他:広告なし  ◇◆Alt-C Alt-Pともに、広告なし◇◆  左  中央:初出年月・初放映日・初出雑誌・他  右 七. 宝くじ
夢、遥かなる地にて /ST/DS9_6_4_1/
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40 39 「それは、やめた、主人公は、私たち黒人だ」と、ベニー。 「へっへへ、じゃ、おれたちが月へ行くっていうのかい?」 「ああ、来号を見てくれよ」 「へっへへ、おれたちが月にねえ、へ、それもいいかもな、でも、まず は、現金を稼がないとな」    ◇    編集部では、ベニーが昨夜書き上げたタイプ原稿をみんなでまわし読 みしていた。 「あっははは、お腹に虫が入っちゃうんだ、うふ、やあだ、気持ち悪い。 おもしろいけど、気持ち悪いわよね」赤いドレス姿のジャッシアダック ス中尉、ここではダーリーンは、チューインガムをくちゃくちゃいわせ ながら大声を出した。 「ええ、ところで、君は、そのお、なんというか質問させてもらうと、 君は、その、いったい」と、アルバート。 「パブストさんの新しい秘書の、ダーリーンカウスキー。これ書いたの 誰?」 「私だ」と、ベニー。 「あなた?」と、ダーリーン。
ザ・ハウス /FB1/TheHouse/
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 ザ・ハウス  原作:フレドリックブラウン  アランフィールド    プロローグ      彼は、家のポーチまで来ると、中に入るのを、すこしためらった。背 後の道や、道端みちばたにはえた緑の木々や、黄の平原、遠い丘、それに、明る い陽射しも、これが、最後の、見おさめだった。それから、ドアをあけ、 中へ入った。背後で、ドアが閉まった。  うしろを振り返ると、あるのは、ただの壁で、ドアノブも鍵穴も、ド アのへりさえなかった。へりがあったとしても、うまくまわりの壁に溶 け込んで、輪郭さえ見つけられなかった。   2 1  1    目の前にあるのは、くもの巣のように広がる広間だった。床には、ほ こりが厚くつもり、その先には、細く曲がりくねった通路が、2匹の小 さな、へびか、あるいは、2匹の大きな、いも虫のように、続いていた。 暗く見えにくい通路で、右の方の最初のドアに
白の悪夢 /FB3/NightmareInWhite/
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   プロローグ    彼は、突然目覚めた。完全に目覚めていて、眠るつもりもなかったの に、なぜ眠ってしまったのかと訝りいぶかながら、すぐに腕時計の蛍光文字板 を見た。文字板がなければ真っ暗闇の中で、明るくっていた。11時 数分過ぎだった。彼はホッとした。ほんの少し、うたた寝しただけだっ た。このソファに横になってから、まだ30分もたっていなかった。妻 がおやすみを言いに来るには、まだ早い。彼の姉が、完全に眠り、寝息 をたてるまで待ってからだ。     2 1  1    それは、バカらしい話だった。ふたりは、3週間前に結婚したばかり で、ハネムーンの帰りだった。ふたりが別々に寝るのは、これが初めて だった━━━すべては、彼の姉のデボラが、帰り道の途中にある自分の アパートに泊まってゆくよう、バカらしい提案をしたからだ。あと4時 間のドライブで帰れるのに、デボラは譲らず、主
ミットキーふたたび /FB1/MitkeyRidesAgain/
PLANETNOV1950.jpg
完成していた。 たぶん、教授は、ロケットを発射させる時を、待っているところだった のだろう。壁側に、受信機があって、それは、ロケットの着陸時の、自 動送信を、受信するためであった。  作業テーブルの上に、ロケットが置いてあった。美しく輝く、シリン ダーで、教授の計算が正しければ、最初にに到着する、地球発の物体 になるはずだった。  それを見る、ミットキーの息使いが、スピーカーから聞こえた。 「美しいよね?」  ミットキーは、空中に1インチは、ジャンプした。それは、教授の声 ではなかった。奇妙なキーキー声で、人間の声域より、1オクターブは 高かった。  かん高い含み笑い。「驚かしたかな?」  ミットキーは、ふたたび、まわりを見回した。今度は、声の主をさが して。作業テーブルの上にある、木製のケージに、なにか白いものがい た。 30 29  ケージのドアバーの間に、白い手が見え、ラッチ
つくられた記憶 /ST/DS9_4_5_3/
GALMAR1952.jpg
「6年もこんなところに閉じ込められていて笑いでもしなけりゃ、どう にかなっちまうよ。笑う方がいいだろ?」  収容所のアナウンスが響いた。 「全受刑者はこれから睡眠時間です、睡眠時間に起きて活動している受 刑者は罰せられます、照明は20秒後に暗くなります」 「おやすみ、マイルズ。中に笑いたくなったら遠慮なく笑ってくれ。 私は起きないから、ふふ、へへへへ」と、イーチャー。 「今から、睡眠時間に入ります」と、アナウンス。 「ううん、マイルズ」と、イーチャー。 24 23  2    クワークの店で、ウォーフ少佐とマイルズオブライエンは、ダーツを やっていた。 「君の番だ」と、ウォーフ少佐。 「17をあとひとつ取るのか?」と、オブライエン。 「いやあ、どうだったかな?」 「忘れちまったよ」 「じゃあ、やり直そうか?」と、ウォーフ少佐。 「いやあ、いいよ、無理してつきあってくれなくても、僕
致命的なミス /FB3/FatalError/
ElleryQueensMysteryMagazineJune1955.jpg
 バールで窓はすぐにあいた。音もしなかった。ウォルターバクスター は、居間にはいった。寝室のドアはあけっぱなしにして、そこから物音 はなかったので、さきにどろぼうのふりをすることにした。叔父お じが現金 を置いていた場所は分かっていたが、あえて捜しまわったようにした。 明かりはじゅうぶんで、静かに手順通りに━━━。  2時間後には、ウォルターバクスターは、家に帰って、すぐに服をぬ ぎ、ベッドに入った。警察は明日あ すまで犯罪に気づかないだろう。しかし すぐに来たとしても準備はできていた。現金とバールは始末してあった。 数百ドルを捨てることは痛かったが、それがもっとも安全だった。5万 ドル相続することを考えたら、なんでもなかった。 4 3  2    ドアをノックする音がした。もう?ウォルターバクスターは、自分を 落ち着かせて、玄関に行ってドアをあけた。保安官と助手が入ってき

ノヴァリアン NOVELYAN 1.20 試用版
ご使用方法
小説コマンドの説明
画像コマンドの説明
詩的コマンドの説明
FAQ
バージョン履歴
タイトル novファイル(15KBまで) 変換 ページ 表示
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001.nov

タイトル novファイル(15KBまで) 変換 ページ 表示
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002.nov

タイトル novファイル(15KBまで) 変換 ページ 表示
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003.nov

画像ファイル

(合計ファイルサイズ6MBまで)
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事例タイトル novファイル(15KBまで) 変換 ページ 表示
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ヴァヴェリ.nov

TheWaveries.nov

事例タイトル novファイル(15KBまで) 変換 ページ 表示
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暗闇の家.nov

TheHouse.nov

事例タイトル novファイル(15KBまで) 変換 ページ 表示
印刷用

サアルバの国.nov

DeathOnTheMountain.nov

タイトル novファイル(15KBまで) 変換 ページ 表示
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007.nov

タイトル novファイル(15KBまで) 変換 ページ 表示
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008.nov

タイトル novファイル(15KBまで) 変換 ページ 表示
印刷用

009.nov

ご使用方法 補足事項
1. タイトルを選びます。
タイトルは、001.nov~009.novの9つあります。

novは、NOVELYANの略です。
ゲストルームでは、他に同一タイトルをご使用の方がおられると、 変換・表示の際に、上書きされる場合がございます。
ユーザの方の場合は、 ユーザの方専用ディレクトリ・非公開URLが、ご用意されますので、 他の方に邪魔される心配はありません。
ゲストルームでは、004.nov~006.novの3つは、変換・表示が、すぐ試せる事例です。ファイル選択は、すでに、それぞれ、 TheWaveries.nov TheHouse.nov DeathOnTheMountain.nov が、選択されているものとしています。(実際には、ユーザが指定します。) よって、変換と表示をすぐに試せます。 (004.htm~006_P.htmは、初期化できません。)
2. 原稿ファイルを選択します。
原稿を、001.novとすると、novファイルは、
テキストファイルで作成してください。
漢字の文字コードは、すべて、UTF-8です。
(novファイルは、UTF-8以外のシフトJISなどでも、読み込めます。)
(お使い慣れたエディタなら、なんでもOKです。 おすすめは、viviエディタ 1.x フリー版です。担当者が使用しているのは、1.006ですが、今はないようですので、VIVI1006.LZHをゲストルームに置いておきます。オリジナルそのものです。適当なディレクトリに、右クリック・対象を保存で、保存したのち、解凍すれば、セットアップなしに使用できます。文字コードは、UTF-8やシフトJIS、その他すべての読み書き・変換ができます。)
拡張子はnovとします。
(.novは、NOVELYANの原稿ファイルです。)
小説は、すべて全角で書いてください。
半角は、すべて、コマンドとみなされて無視されます。
コマンドについは、小説コマンドの説明をご覧ください。
%newが改行とかの、あたりまえのものばかりで、難しくありません。
小説は、いくら改行しても、つなげられますので、
20~40文字くらいで、改行を多めにしてください。

(40文字×3以上の長い行は、おすすめしません。ここが、ワープロとの違いです。 ワープロでは、改行がずっとなければ、すべて1行でなければならないため、 40文字×20~30くらいの行を作成しなくてはなりませんが、nov原稿では、 いくらでも改行を入れられます。%newを入れて、初めて改行になるからです。 nov原稿では、、や。ごとに、改行をいれて、1センテンスごとに検討したり、 行間のコメントを% で入れたりできます。ただし、、や。や」の直前に改行を 入れるのは、禁則処理との関係上、避けてください。)

コマンドは、%(ルビ)や、% (半角スペース)でその行コメントとかです。
ゲストルームでは、原稿ファイルは、15KBまで、見開き10ページ程度までです。
ユーザの方の場合は、750KBまで、見開き500ページ程度までです。
novファイルは、htmファイル画面作成にのみ、 一時的に1秒間プログラムが読みますが、ユーザの方の大事な原稿ですので、 一時的にでもファイルとして置かれることは、一切ございません。 ファイル名さえも関知いたしません。(拡張子novをチェックするだけです。)
3. 変換ボタンをクリックします。
原稿ファイル、001.novが、縦書き表示ファイル001.htm画面に変換されます。 変換時間は、1秒~数秒です。
ページ欄には、4.の表示 のときの、4桁まで初期ページを指定します。 指定がない場合や、 では、1ページ目が最初に表示されます。

同一のnovファイルを修正しただけなら、エクスプローラの再表示(Ctrl-R)で、 修正したものが変換されます。(毎回、ファイル選択しなくても大丈夫です。 ただし、これができるのは、chromeのみです。 IEやfirefoxでは、Ctrl-Rがうまくゆきません。)
エラー等のメッセージは、欄外に表示されます。 エラー(赤表示)がなければ、変換完了です。 エラー(赤や黒表示)があるときは、novファイルを修正したり、 表示で確認したりする必要があります。
novファイル未選択の状態で、変換ボタンを押すと、 001.htmや001_P.htmファイルは、初期化されます。
4. 表示の001等をクリックして、小説のできを確認します。

思い通りでない場合は、原稿ファイル、001.novを修正します。
修正したり、追加したり、001.novを、また、 変換・表示して・・・の繰り返しです。


試用版 ゲストルームでも、かならず、001.htmや001_P.htm等を作成します。 表示にあるボタンで、表示できます。 だだし、同一のタイトルnovで、複数の方が作業されますと、htmファイルは、上書きされます。逆に、自分の表示を消したい場合は、novファイル未選択で、 変換ボタンを押すと、初期化されます。
一方、 では、かならず、一時ファイルから表示を行なうため、上書きされることはありません。

ユーザの方は、その方専用のURLになるため、上書きの心配はございません。 表示にあるボタンで、 いつでもhtmlを表示できます。
変換で解説したCtrl-Rの再表示の画面と、ここでの001.htmの表示画面を、 隣のタグにおいておくと、novファイルの小説原稿を、たとえ、 点ひとつでも修正してから、変換画面タグでのCtrl-R、Ctrl-PageUp(タグの移動)、 そして、001.htmの表示画面のCtrl-R、とわずか3タッチで、修正された小説原稿 の再表示が可能です。(chromeに限ります。)
テンポラリーファイルからの表示は、 です。 テンポラリーファイルは、変換後、30分で削除されます。 時間切れで、表示できない場合は、変換からやり直すか、 表示にあるボタンを、 ご利用ください。

開始ページ番号は、ここでは、変更できませんが、表示後のURL欄の末尾、 3桁のページ番号を修正すれば、任意のページにゆけます。また、縦書き表示の 最下行のページ番号をクリックすると、右ページなら前ページへ、 左ページなら次ページへ移動できます。
高速に移動する方法は、一度、左ページのページ番号をクリックし続けて、 最終ページまで行ったら、ALT+←を押し続けて、最初のページに戻ったら、今度は、 ALT+→を1回づつ押しながら、次のページに行ったり、ALT+←で戻ったりすると、 高速に移動できます。
メインページに戻る場合は、ALT-M Enterか、ページ番号1をクリックします。
不明点等ございましたら、感想で、質問してください。 (ニックネーム欄に、メールアドレス明記必須。)

この表示は、Microsoft Windows以外では、横書きの表示に、 Microsoft Windowsでは、縦書きの表示になります。
5. 印刷用をクリックして、ブラウザで印刷できます。
この表示は、Microsoft Windowsでの、縦書きの印刷用表示です。 それ以外のOSでは、横書きのまま、行が重なるなどして、読めません。
6. 画像をアップロードできます。
画像の表示には、画像コマンドを使用します。
画像コマンドについは、画像コマンドの説明をご覧ください。
画像のアップロードや削除は、ゲストルームでは、できません。
ユーザの方では、合計ファイルサイズ6MB(40KBの画像ファイルなら150個、 1KBのgifファイルなら6000個くらい)までで、 ファイル数に制限はありません。
アップロードされた画像ファイルは、 画像エリアにその名前で格納されます。 ファイル名に日本語は、使用できません。
トップページ中央上のメイン画像や各タイトル画像は、 画像エリアにアップロードした、 お好きな画像(gif/png/bmpも可)に差し替えられます。差し替えたい場合は、 感想で指定してください。(ユーザの方のみです。また、各タイトル名も変更できます。)
7. 事例タイトルは、novファイルの事例です。


ヴァヴェリ.nov 暗闇の家.nov 、あるいは、 サアルバの国.nov を、右クリック・対象を保存で、保存したのち、このファイルを選択すれば、 変換して、結果を表示することができます。また、保存したnovファイルが、 事例ですので、必要な小説コマンドがすべてそろっていて、テンプレートとしても、 ご使用になれます。タイトルや作者を書き換えて、 本文に自分の小説を書いてゆくだけです。プロロ-グやエピローグ、 ◇や1、2、3、などもそのままご使用になれます。 ここには、画像コマンドの画像表示もありますが、最初は、 小説コマンドだけで、小説を書いてゆけば、大賞等の受賞まで辿りつけます。 才能があっても、チャレンジしないと、永遠に辿りつけません。

【追記】 事例の3つのnovファイルは、サーバーの都合上、文字コードがすべて utf8となっています。
実際は、自分のPC上で書く場合は、シフトJISが一般的ですので、 シフトJISに変換するには、VIVI1006.LZHなら、一度読み込んでから、
F-R (再ロード)の右にある 再ロード(UTF-8)で、読める表示になります。
F-A (名前を付けて保存)の文字コードで SJISを選べばシフトJISで保存できます。

(サンプル版004~006以外で、novファイルを指定する場合は、シフトJISでOKです ので、novファイルは常にシフトJISとして構いません。 VIVI1006.LZHでも、通常の読み書きは常にシフトJISです。
余談ですが、以前別の職場で、「日本語コードはいろいろあって面倒」という話を していましたら、部下のひとりに「日本語コードは1つしかない!」と真顔で怒鳴ら れました。プログラマーでさえそうですから、シフトJISだけだと思って十分です。)

小説コマンド 補足 説明

コマンド行:%で始まるコマンド(半角)がある行
コマンドは、%のあとの3文字のみ有効。
コマンド以降は、行末まで無視されます。
例外:行頭の全角スペースと%(ルビ)
% %と
(半角スペース)
その行、行末まで、すべて、コメントとみなされます。 メモ書きでも、参考事項でも、自由に書いておけます。 修正前の言葉とか、草稿の余白にいろいろ書くメモのことです。 コメントは、表示には、一切反映されません。
%new %new
(newlineの略)
改行されます。
これが出てこなければ、行は、すべて、つなげられます。
(唯一の例外が、次の、行頭の (全角スペース)です)
%newだけの行が、連続してあっても、改行は1度のみですので、 前もって、%newだけの行を、20~40行コピーで作っておいて、 徐々に、小説で埋めてゆくと、書きやすいです。
  行頭の
 
(全角スペース)
改行してから、行が出力されます。
これが出てこなければ、行は、すべて、つなげられます。
%newだけの行が、連続してあっても、改行は1度のみです。
空行を作る際には、行頭の%newと行頭の (全角スペース)を 交互に繰り返します。
%(ルビ) %(と)で、ルビを挟みます。 つぎの熟語にルビが付きます。
コマンドは、すべて、行頭の%で始まりますが、唯一の例外が、 %(ルビ)で、どこにでも、置けます。行をまたぐことはできません。 ルビは、全角のみです。ルビのつけ方を、%( ル ビ)と空白を 入れたりできます。また、ルビが行をまたぐために、改行がおかしい場合は、 %(ル)%(ビ)と漢字ごとに分けて指定すると、直ります。
%indent %indent num
(numは半角数字)
インデント(字下げ)をnum文字分とします。
題名や著者名などの字下げに使用します。
字下げが終わったら、%ind 0としないと、もとに戻りません。
%vtab %vtab
(vertical tab
縦タブインデントの略)
見開き半ページ分、スキップします。
見開き1ページは、右10行、左10行に、それぞれページ番号が 振られていますが、その次ページへスキップします。
ちょうど10行目の場合は、なにもしません。
%formfeed %formfeed
(フォームフィード・改ページのこと)
見開き1ページ分、スキップします。
見開き1ページは、右10行、左10行に、それぞれページ番号が 振られていますが、右にいても、左の次ページへスキップします。
ちょうど左ページの10行目の場合は、なにもしません。
%mes %mes num メッセージレベルを指定します。
レベルが1や0なら、必要な状態メッセージとエラーのみ、 レベルが2なら、コマンドの指定等、 多めの状態メッセージも欄外に出力されます。
赤は、処理を中断したエラーメッセージ、 黒の出力は、エラーとなっても処理を続行したものです。 エラーと書かれていないものは、すべて、処理の進行を示すメッセージです。

画像コマンド 補足 説明

画像用のみです!
%jpg %jpg str
(strは、jpgの拡張子を含めたファイル名です。gif/png/bmpも可。)
画像エリアにある、画像ファイルを表示します。
画像ファイル名に日本語は、使用できません。 (文字列は、行末まで、すべて、含まれます。) 表示サイズのデフォルトwxhは、140x187です。 画像は、見開きの左ページか右ページに1つ表示できる程度です。 %jpg strの次行には、%vtaをおいて、 次ページへスキップして、行番号をリセットする必要があります。
%j_w %j_w num
(numは半角数字)
画像ファイルの表示サイズwを、numに変更します。
デフォルトは、140です。最大360まで指定できます。
%j_h %j_h num
(numは半角数字)
画像ファイルの表示サイズhを、numに変更します。
デフォルトは、187です。最大480まで指定できます。
%j_c %j_c str
(strは文字列)
画像ファイルのコメントの文字列を指定します。
画像の下に、表示される文字列で、 リンク先のA hrefコマンドを/aまでや日本語等、 あらゆる文字列を指定できます。 文字列は、行末まで、すべて、含まれます。
%j_l %j_l str
(strは文字列)
画像ファイルのリンク先の文字列を指定します。
画像そのものに、張られるリンク先の文字列で、 リンク先のA hrefコマンドの前半をすべて書きます。次にimg srcがくるので、 /aは書きません。 文字列は、行末まで、すべて、含まれます。

詩的コマンド 補足 説明

詩などでしか使用しないコマンドです。
%chars 1行目行頭の
%chars num
(numは半角数字)
(chars/lineの略)
1行の文字数をnum文字とします。
novファイルの第1行目行頭でしか指定できません。
numは、20~44が指定できます。
デフォルトは、33です。
デフォルトの33が一番印刷しやすく読みやすいのですが、 大賞等の応募の際、たまに、 1ページ文字数を20×20限定のように指定されることがありますので、 このコマンドを使用します。
1ページの行数は、右10行、左10行の原稿用紙どおりで、変更できません。
%page 1行目行頭の
%page num
(numは半角数字)
開始ページ番号をnumとします。
novファイルの第1行目行頭でしか指定できません。
(%chaが指定されたときは、第2行目行頭も可。)
numは、奇数(右ページ番号)を指定します。 (num偶数の場合は、num+1から開始します。)
このコマンドにより、001.novと002.novをつなげて長編にしたりできます。 指定可能な開始ページ番号は、1~9999の4桁までです。 見開きページで、右が1ページ目なら、左が2ページ目となります。 ページ番号は、クリックすると、右なら前ページへ、 左なら次ページへ移動できます。
%bla 1行目行頭の
%bla
(black and whiteの略)
背景を黒、文字色を白とします。
novファイルの第1行目行頭でしか指定できません。
(%cha/%pagが指定されたときは、第2/3行目行頭も可。)
詩などで、どうしても、背景黒で見せたい場合のみしか、使用しません。
%line %line +num
あるいは
%line -num
(numは半角数字)
現在ページの行番号を、+num増やしたり、-num減らしたりします。
%line -5とすると、そのページを、20行でなく、25行にできます。 詩などで、どうしても1ページに収めたい場合に使用できます。
また、%jpgコマンドでは、内部的に行番号を+8しますが、小さい画像などで、 そのページに収めたい場合に、%lin -5とすると、そのページに収められます。
%foc %foc on
あるいは、
%foc off (focusの略)
%foc onで、文字色をブルーにして、%foc offで、黒に戻します。
%foc onは、フォーカスしたい文字行の直前に、 %foc offは、改行コマンド(%newや )の直後に指定します。
詩などで、歌っている行をフォーカスして見せる場合くらいしか、使用しません。

FAQ
Q:試用版やゲストでなく、正式ユーザとして、 サポートを受けながら、使用するにはどうしたらよいですか?
A: paypal を通じて、定期購読をお申し込みください。
月980円(毎月の自動支払い、税込み)です。 (クレジット可。海外からのご注文も可。手数料等一切無料。)
ご注文いただくと、 ユーザの方専用ディレクトリ・非公開URLを、 メールでお知らせします。 (ユーザIDは、paypalにご登録のメールアドレスとなります。)
1セット9作品で、各novファイルサイズ750KBまで(見開き500ページ程度まで)です。

タイトルの001.nov等やタイトル画像は、事例タイトルのように、 日本語名にリネームしたり、別の画像(gif/png/bmpも可)に変更できます。 いつでも、ご指定ください。

画像ファイルは、合計ファイルサイズ6MB(40KBの画像ファイルなら150個、 1KBのgifファイルなら、6000個くらい)までです。 ファイル数に制限はありません。



お得な、1年分まとめて9,800円(1年ごとの自動支払い、税込み)もあります。

購読のキャンセルは、右下のボタンで、いつでも、お受けしています。 購読キャンセルなされても、 お支払い済みの期間の末日まで、正式ユーザでいられます。
ノヴァリアン 定期購読 1セット (9作品) 980円/月

ノヴァリアン 定期購読 1セット (9作品) 9,800円/年


バージョン履歴 ノヴァリアン
NOVELYAN 1.0
Dec 12, 2017
Microsoft Windows版 (非公開)
NOVELYAN 1.1
Jul 22, 2018
画像コマンド追加
NOVELYAN 1.12
Nov 24, 2018
ネットワーク版リリース
NOVELYAN 1.20
Apr 20, 2019
文字コードをUTF-8に統一
(novファイルは、シフトJISも可)